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「Newtonの残党」がリリースしたiPhone最大のアプリ

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 おめでとう、リチャードさん。

 エヌフォーのリチャード・ノースコットさんは、Newton MessagePadの日本におけるエバンジェリストといっていい存在でした。

 その彼が、iPhoneデベロッパーとして世界デビューしたのです。しかも、American Heritage Dictionary Fourth Edition(AHD4)という大メジャー辞書ソフトなど4種類を出しているんです(プレスリリース)。

 Newtonを日本語で動かすためには彼の開発したソフトUniFEPが必要で、日本のNewton使いはみんなお世話になっていました。ジョン・スカリーがNewtonのお披露目をしたときにその場に居合わせたわたしもその1人。彼はNewton最初のサードパーティデベロッパーでもありました。1993年8月、15年も前のことです。

 その彼は、Newtonの消滅後、Psionのローカライズに挑戦し、Symbian OS上でのアプリケーション開発でも知られるようになり、ビジネスをPDAから携帯電話アプリにシフトしていったのです。

 彼とひさしぶりに再会したのは、林信行(Nobi)さんのiPhone/Steve Jobs/Apple書籍出版パーティー。Newton関連のデベロッパーが集まった奇妙な一角があったので、そこに吸い込まれるように引き寄せられ、しばらく話をしたのでした。

 表参道iPhoneストリートの熱い夜でも書いたように、Newton、Pippinと、Appleが過去に失敗したものの中には現在のiPhoneに通じる要素がありました。そこに魅かれ、アプリを書いていた人たち、デベロッパーがいま集結しつつあるのが感じ取れます。

 リチャードさんに、「NewtonっぽいユーザーインタフェースをiPhoneにかぶせたりしないの?」などと聞いて見ましたが、正面切ってビジネス的アプリをやりたいということでした。

 そのラインアップはやはり実用的なもの。3500円のAHD4以外に、「American Heritage Desk」「Roget's II: The New Thesaurus」「Wall Street Words」がそれぞれ1000円、1500円、1000円で売られています。ロジェのシソーラスはこれまた定番なので、英語を商売で使っている人は入手に値するものです。

 AHD4、使ってみましたがさすがのユーザーインタフェース。300Mバイト超と、おそらくiPhone用アプリとしては最大級の重さですが、そのぶんお買い得とも言えます。ぜひ、日本の辞書・事典類も開発してください。

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