その後の「ジャングル大帝はライオンキングのパクリ」説

　以前に取り上げたiTunes Store USでの「ジャングル大帝」レビュー問題、はてブで多数の「これはひどい」タグを得るなど、けっこうな反響がありました。その後、iTunes USにいくつかのユーザーレビューが追加されていますのでフォローしておきます。

　前回のレポート後、5つのレビューが加わっています。そのうち4つまでがジャングル大帝がライオンキングのはるか以前に制作されたものであることを指摘するもので、残りの1つが、それでもライオンキングのほうを見たい、という内容でした。そのおかげか、レビューの平均は3.5に上がっています。

「みんな、これはライオンキングの前に出た作品だってこと知ってる？　信じられないかもしれないけどそうなんだ。だからディズニーが手塚をパクったんだよ。これは手塚作品の中ではそれほど好きなものではないけど、楽しくてフレンドリーな映画だよ」★★★★

「ディズニーのライオンキングが出たときに日本の人たちが激怒してたのを覚えています。ジャングル大帝の原作はディズニーによってコピーされたと思われているのです。ディズニーの制作者は見たことがないと主張していますが、私自身はフロリダ州キーウェストで子供の頃に見ています。この映画もいいですけど、オリジナルのアニメーションシリーズがすばらしいです」★★★★★

「偉大なる手塚の偉大なる物語。無知な人たちのために言っておくが、この作品はライオンキングの前に出たものだ。もう分かっているとは思うけど、ディズニーにはオリジナルのアイデアのものなんかない。ほかの国からストーリーをもってきて、アメリカの一般大衆は無知だから分からないだろうと踏んでいるのだ。以前のレビューを読む限り、その見方は正しいと言える」★★★★★

「これはディズニーが手塚から盗んだものだ。ライオンキングみたいだけど、古くささは100分の1くらい。子供向け映画なんだから、気に入らないからといって“Gay”を連呼するようなレビューはやめるべきだ」★★★★★

　といったぐあいに米国の「心ある人たち」が反論してくれています。

　そして、否定的なのは、これ。

「ライオンキング以前のものだってことはわかる。でも……。なんでライオンキングの前にこの映画をiTunes Storeで売りださなくちゃいけないの？　なんでいきなりみんな日本のアニメに夢中にならなきゃいけないの？　iTunes、大多数はこんなのをほしがってないんだ。シンプソン、キング・オブ・ザ・ヒルよ永遠なれ！！！！！」★

　これにしても、ジャングル大帝がパクリじゃないということは分かっているみたい。

　ライオンキングの映画はまだiTunes Storeに提供されていないわけですが、売り始めたらレビューの中で論争がおきたりするのでしょうか？　そのときが楽しみでもありこわいようでもあり。

　ちなみに、iTunes Storeで「Lion King」と検索すると、映画の項目にはライオンキングの監督が作ったディズニーの短編「The Little Matchgirl」（マッチ売りの少女ですな）と「ジャングル大帝」が表示されるという、ちょっと面白い結果になっています。

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