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仮想世界と新しい学びのスタイル(1)

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最近子どもが日常の会話の中で挨拶をはじめとして、意識的に英語を使うようになりました。先月、家内と相談し、ベネッセの小学生向け在宅英語学習コース「ビーゴ(BE-GO」を始めました。バーチャル空間でゲーム感覚を学ぶことができ、かつ、お金もたまるという仕組みでモチベーションを維持しながら学習を楽しめるという仕組みです。

 
現在、6歳から9歳向けの<ビーゴ ファーストフレンズ>を利用していますが、

  • 「英語の耳」を育てる学び
  • 英語を口に出し、「通じた喜び」を感じる
  • 発音評価システムで発音レッスン

等が主な特徴です。

 
昨年4月には、「ニンテンドーDS用学習ソフト」も提供しており、ゲームと学習をうまく組み合わせながら、新しい学びのスタイルを提供しています。

 
普段の机に向かっている勉強と違って、目を輝かせながら夢中になってパソコンに向かっている発音している姿を見ると、子どもが楽しく学んでいくためには、こちらのほうがむしろ学習効果が高いのではないかと思ってしまいます。

 

仮想世界は新たな「学びの場」

米国時間20071114日に南カリフォルニア大学(USC)に集まった学者と研究者は、仮想世界と教育について以下の見解を示しています(CNET 仮想世界は新たな「学びの場」か--子供への影響を専門家が議論 記事参照)。

仮想世界に活発に参加している子供たちは、そこで人とのつきあい方を学び、技術の賢い使い方を学び、さらには小さいながらも優れた消費者になる方法を学んでいる。(中略)親もわが子が参加する仮想世界の会員になり、子供と一緒になって遊ぶことを提案した。「子供と一緒に仮想世界へ向かうといい」

この記事にも書かれていますが、知識のあり方が変化し、子どもたちが情報の見つけ方を学び、変化に対応する能力が重要だとしています。

 

仮想世界と「キッザニア」

以前「子ども版セカンドライフの可能性とキッザニアの関係」という記事を書かせていただきました。私自身の定義として、“「キッザニア」はリアルな仮想空間であり、子どもたちの就業体験等普段ではできないことを体験できる世界”としています。ご存知のように今でも予約を取ることが難しく、子どもたちや家族そして市場から評価されています。

 
「キッザニア」のようなリアルな仮想世界は、非常に教育的効果は高いと認識していますが、毎日体験できるものではありません。そのため、継続して体験するための補完する仕組みが、例えばネットの仮想世界だったりすることも考えることもできるのかもしれません。

 

仮想世界の普及は子どもたちから?

セカンドライフをはじめ仮想世界は、いろんな意味で注目を浴びていますが、思うようにユーザは伸びず、仮想世界の中で過疎化や限界集落のような現象も起きているのが現状です。しかしながら、米国の「Club Penguin」等は子どもの利用者も多く、セカンドライフよりもむしろ人気であるという状況です。また日本国内においては、ゲーム感覚や仮想世界の感覚をとりいれた国内初の子ども向けSNSPC版)「ヤフー!きっずポケモン」が月間利用者数も100万人を超えているという状況です。

 
現状の大人は、リアルな世界で既に様々なことを経験しており、あえて仮想世界で楽しもうとは思わないのですが、経験値がまだ少ない子どもたちにとっては、ネットの仮想世界から様々な経験をつんでから、リアルの世界でデビューをさせるという考え方もありかもしれません。

 
仮想世界は大人の世界で足踏みしても、子どもの世界で軌道に乗れば、子どもたちが大人になるプロセスの中で、低年齢層から仮想世界がブレークするということも考えられなくはないでしょう。


 

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