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元証券アナリスト、前プロダクトマネージャー、既婚な現経営者が、日頃の思いをつづります。

ドイツ旅行記4: 中国もマイセンもコピーした伊万里焼

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ミュンヘンの中心街にある王宮(Residenz)は、長年バイエルン公の居城となっていたところ。

今は博物館になっていて、内部の無数の部屋と、そこに展示されている品々が見学できる。「あまりに広くて、道に迷ってしまいました。出口はどこ?」と館内の説明員に尋ねると、「ルーブルも迷うでしょうが、ここもかなりのものでしょう。」との返事。確かに。館内の展示品から、バイエルン地方の歴代統治者の華麗な暮らしぶりが偲ばれる。

展示品の中には、伊万里焼の大皿や花瓶も。はるか遠くの日本からオランダ商人が持ち込んだこれら作品は、当時のヨーロッパ貴族の間でも大変注目の的だったらしい。あまりの人気に、何と中国製の伊万里焼コピーが出回ったほどだという。館内には、本場日本製の伊万里焼に加え、中国製コピーも展示されていた。

そして1710年、マイセンで、ヨーロッパで初めての白磁の生産が始まった。そのマイセンでも、当初は日本の磁器のコピーが主だった。

日本が欧米の模倣で発展してきたと、嫌というほど聞かされてきたが、外国の模倣をしなかった国などあったのだろうか?一方、やたらと外国のものをありがたがる前に、外国が模倣したくて仕方がないものが、いまだにこの日本にたくさんあるのではないだろうか....ミュンヘンの王宮で見る伊万里焼は、今でも惚れ惚れするほど美しかった。

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