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元証券アナリスト、前プロダクトマネージャー、既婚な現経営者が、日頃の思いをつづります。

帰米二世の方々に学ぶ

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先日行われた、州村衛香先生のデモンストレーションとワークショップ。三日間通して、ある大先輩の女性が先生の通訳を担当した。

彼女は日本語も英語も完璧にこなす。確か、アメリカで生まれたが、教育は日本で受けたとか。ある日系三世の友人に、「帰米二世」という言葉を教えてもらった。

「そうなのよ。私のおばさんも帰米二世だったのよ。かつて移民家族の多くが、アメリカで生まれた子供のうち、長男か長女だけを、日本の親戚に預けていたの。小、中、高校くらいまでかしら、日本で教育を受けるために、家族から一人離れて過ごすの。いくら教育のためとはいえ、そんなに長い間自分の子供と会えないなんて、私にはとても考えられないわ。でも昔の人は、そこまでして、子供に日本人としての教育を施したのよ。」

日米両国の言葉と文化を学ぶため、特別な努力を重ねた帰米二世の人たち。でも、戦前に日本で教育を受けたために、母国に帰って来ても、大変厳しい境遇にさらされたという。

両国の言葉と文化を理解するということ自体、とても貴重なスキルのはず。願わくば、そのスキルが本人にとって不利になるような事態が、今後絶対に起こらないように。

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