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元証券アナリスト、前プロダクトマネージャー、既婚な現経営者が、日頃の思いをつづります。

「日本はいかに競争力を失ったか 中国への警告に」という記事を読んで

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日本はいかに競争力を失ったか」という、気になるタイトルが目に留まった。この記事を掲載しているウェブサイトは、チャイナネットの日本語版。

以下は、この記事からの抜粋。

「日本企業は多方面における熟練者の育成を強みとしているが、彼らが役割を発揮するには安定した仕事環境が必要である。目下の業績だけに着目した能力制度を導入すれば、日本の従業員の労働意欲を低下させるだけでなく、よい効果をもたらすこともできない。したがって、米国式の会社管理制度を導入した場合も同様に、よい効果を得ることはできず、かえって企業の運営コストを上げることになる。これは日本企業の長期的な業績低下につながり、傷口に塩を塗るような行為だ。

日本経済はバブル崩壊後も長期にわたり盛り返すことができず、米国に促され米国の企業制度を全面的に導入した。しかし、こういった制度の改革は結果的に人の真似をし、元からあった自身のものを忘れるだけで、かえって日本は国際競争力を失っていった。中国はこれらの過程を参考にすべきである。」 

この記事はまた、東京大学の藤本隆宏教授が提唱されている「すり合わせ型ものづくり」を強みとする日本と、「組み合わせ型ものづくり」を強みとする米国との対比も行っている。この対比、私は初めて知った。

こういった日米比較を自国の参考にしようとしている中国、またこのような記事をちゃんと翻訳して日本語版のウェブサイトに載せている中国を、逆に日本は参考にすべきだと思った次第。

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