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元証券アナリスト、前プロダクトマネージャー、既婚な現経営者が、日頃の思いをつづります。

不況期は「創職」のチャンス

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ニューヨークタイムスの記事から。

デトロイトといえば、広義の失業率は45%といわれるほど、厳しい不況にさらされている都市。この記事は、そのデトロイトでめげずにたくましく起業した人たちを紹介している。

  • 3ヶ月前、$6,000を元手に、閉鎖された学校の講堂の一角で、市内唯一の外国映画専門の映画館を始めた若者4人組み。そのうちの一人、Nathan Faustynさん(25歳)が言うには...

“But when you live in Detroit, you ask, ‘What can I do for the city?’ We needed this. And we had nothing to lose. When you’re at the bottom of the economic ladder, you have nowhere to look but up.”

(デトロイトに住んでいるから、「この町のために自分は何ができるんだろう?」と考える。(こういった娯楽)が必要なんだ。これ以上失うものなんかない。経済的にどん底まで落ちたら、あとは上に行くしかないんだ。)

  • 1年前、Jennifer Willesmsenさんが始めたレトロな雰囲気の美容院 "Curl Up and Dye"は、今ではお客さんが1,500人。
  • フランス語の先生だったTorya Blanchardさんは、401(k)でためたお金で、"Good Girls Go to Paris"というクレープのお店を開き、最近二店目をオープンさせた。
  • 同じく教師だったGreg Lenhoffさんは、"Lepold's"という本屋さんを8月に始めた。
  • 地元の大学をレイオフされたVictor Bothさん(34歳)は、退職金を元手に、フェリーターミナルとコンベンションセンターを往復する人力車サービスの会社 "Breezecab"を始めた。

記事によれば、今年フォーチュン500に名を連ねている企業の半数は、景気後退期に設立されたという。

思い出せば、OINAの設立は、ドットコムバブルがはじけたばかりの2000年11月。資金調達は楽じゃなかった一方、オフィスの賃料はバブル最盛期の3分の2くらいだったし、とても有能で経験豊かなエンジニアも、無料の求人広告のみで集まった。どん底から先は上に行くしかない、という言葉には、激しく同感する。

不況期は「創職」のチャンス!です。

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