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夏目房之介の「で?」

世田谷文学館の谷口ジロー展

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https://www.setabun.or.jp/exhibition/20211016-20220227_taniguchijiro.html
①世田谷文学館の谷口ジロー展行ってきた。谷口作品の版権管理をしてる「ゆらり。」の米澤さん、原正人さん、吉村麗さんと行ったのだが、このメンバーだと原画までたどり着く前に大きな背景画について細かい指摘を互いにしあい、人物の大きさ、庭の小さなバケツ、家のアングルの奇妙さんなどワイワイ話しているので、ちっとも前に進まない。結局3時間かかった。最初期の『声にならない鳥の歌』70年(デビュー),『嗄れた部屋』71年は、まるで「ガロ」のマンガ。とにかく鉛筆描きのラフが格好いい。『事件屋稼業』のカラー表紙用ラフなんかも、いい。
②何度見ても感動する『孤独のグルメ』の豆かん原画。この旨そうな照り! これをトーン重ねて削って表現しようとしたアシさん。偉い。でも、どうひっくり返っても印刷では出ないのよねー。不思議な情熱。『NYの弁慶』の表紙用ラフもすげーカッコいいのだ。ひるがえって使用道具とともに展示されてた自画像がかわいい。
③『「坊っちゃん」の時代』の前の孫。『神々の嶺』の前にて(そんな恰好で登るなッ!)。うわ、旨そうな生ハムだあ!

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