25年前に十二指腸潰瘍になりました。しかしそれが、意志の力で楽観的に考えるようになったきっかけでした
25年前、私は20代中頃に十二指腸潰瘍になりました。
当時は実家から会社に通っていました。帰宅はいつも午後11時か12時。
会社では夕食は取らず仕事を続け、帰宅してから夕食を食べて、風呂に入って寝ていました。寝るのは午前1時か2時。
翌朝6時に起きて、8時に出社です。
新人と言われなくなり、仕事にも慣れ、責任がだんだん増えた時期でもありました。
ある日、いつも通り夜遅く帰宅し、食事をして寝ていたら、急に気持ち悪くなってきました。
その前も常に胃に違和感があったのですが、この晩は、背中とお腹がくっつくような、今まで体験したことがない痛みを感じ、眠れませんでした。
翌朝、身体が食事を全く受け付けません。胃か十二指腸がおかしいようです。
会社を休み、フラフラになりながらバスを乗り継ぎ、近所の消化器系の病院に行ったところ、十二指腸潰瘍との診断。
胃カメラで見てみると、胃の内壁が出血、十二指腸に大きな潰瘍ができていました。
それから半年間、刺激の強い食べ物(カレー、キムチ、肉料理)やお酒、コーヒーは一切ダメ。結局、十二指腸潰瘍は半年間かけて治りました。
それから25年近く経ちますが、その後は十二指腸や胃はおかしくなっていません。
今から考えると、この20代中頃で十二指腸潰瘍になったことがきっかけで、それまでの考え方を大きく変えたのが良かったようです。
当時の私は、仕事が来る度に、「もしこの仕事がうまくいかなかったらどうしようか」とか、「仕事がどんどん増える。どのように対処しようか」とか、色々なことを悲観的に考えていました。
しかし、必要以上に仕事の先行きのことを悩む必要はないのですよね。
自分が持っている力を普通に出して、仕事で最善を尽くせば、自然と結果は自分の力に見合った形でついています。
もちろん、仕事では様々なトラブルが必ず発生するので、事前に色々と対応策は考えるべきです。ただ、一通り事前対応策を考えた後は、さらに悩んでも、結果がよくなることはあまりありません。むしろ本来行うべき仕事が出来なくなることによる弊害の方が大きいのです。
当時十二指腸潰瘍になった私は、悲観的に考えると、胃液が過剰分泌し、胃や十二指腸がキューっと痛む状態が数ヶ月続きました。これは結構辛いものです。
ですので身体のためにも、仕事では色々な自体は想定しながら、「ここまでやれば大丈夫」と楽観的に考えるように意識して習慣づけました。こうしないと、身体が悲鳴を上げてしまうのですよね。
昔は戦争があったり、危険な仕事があったり、と、仕事で命を落とすこともありました。
しかし現代では、会社の仕事で命まで取られることは滅多にありません。「いくら仕事が厳しいからと言っても、会社の仕事で殺されることはない」とハラを据えてしまえば、結構開き直って、意志の力で楽観的に考えられるものです。
「悲観は感情。楽観は意志」ということを、本当に実感します。
このような考え方を習慣づけられたのも、20代の中頃に十二指腸潰瘍にかかったのがきっかけでした。
人間、何が幸いするか、分からないものです。