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競合のスリップストリームを避けるには

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だいぶ前の話になりますが、業績不振でパイオニアの社長・会長が退陣したという記事

言うまでもなく家電の世界でもITの世界でも勝ち組・負け組の二極化が進んでます。パイオニアは、プラズマパネルの分野で文字通りパイオニアであったにもかかわらず、価格低下の波に追随できなかったということですね。ITの世界でも、あるカテゴリーの開拓者が最終的に勝者になれなかった例はすごく多いですよね。

もちろん、先行者利益("fisrt movers' advantage")というのはあるのですが、仮に先行者利益を得られた後でもその地に安住しないで、さらにビジネスを加速して、競合他社の追随を許さないこと、いわば"fast movers' advantage"を追求しないとまずいわけです。

というようなことを某所で話した時に、カーレースの世界のスリップストリーム走法をたとえに使いました。ご存知と思いますが、先頭車の後ろにぴったりくっつくことで、空気抵抗を減らして燃費を節約する戦略です。

ビジネスの世界でも、トップに立つものが他社のスリップストリーム的な戦略を防ぐためには、後ろにつかれないほどに圧倒的な差をつけてしまうか、他者よりも効率的なエンジンを使って燃費の差で不利にならないようにすることが必要になるでしょう。

で、この話の説明のときに、ネットで探した著作権フリーぽい写真を使って、「F1の世界ではスリップストリーム走法というのがありまして~」とかえらそうに説明してたら、後で「栗原さん、あの写真はF1じゃなくてインディーですよ」と指摘されました。結構一般常識がないのがバレバレでしたね^_^;

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