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組み込み系システムの品質コスト

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だいぶ前にここでも書きましたプリウスの組み込みソフトウェア問題ですが、結局ソフトウェアを入れ替えることで解決したようです(参照記事)。16万台を無償修正ということで、仮に1台5万円1万円(告知費用、修正工費等々)としても80億円16億円のコストと言うことですね。

ソフトウェア工学の基本として、ソフトウェアのライフサイクルに後になればなるほどバグの修正コストは指数関数的に上がっていく(だから、できるだけ上流でバグをつぶさなければならない)というのがありますが、組み込み系ソフトの場合、いったん消費者に製品が渡ってしまうとバグの修正コストはとんでもないものになってしまいますね。特に、自動車の場合などは、消費者にパッチをダウンロードさせて適用させるわけにもいかないですしね。

Comment(6)

コメント

Can

組込み系ソフトの修正コストは、このとおりだと思います。が、自動車の場合はリコールによる修正の仕組みが確立されていて、自動車販売店で確実に書換えができるはずです。メカニックの工賃は5千円/時間ほどですので、5万円/台というのは高すぎるのではないでしょうか。

栗原 潔

普段、自動車修理するとどんな簡単な内容でも5万円くらいは取られるのでこんなもんかなーと思って概算してみました。原価としてはちょっと高く見積もりすぎかも。
とは言え、新聞での告知なんかも考えると、やはり数十億円のコストになりそうな気はします。
(一般に、リコールってどれくらいのコストがかかるんでしょうか?業界の人教えて(Canさんは業界の方でしょうか?))。
あと、米国だと工賃もっと高いような気がします。

>特に、自動車の場合などは、消費者にパッチをダウンロードさせて適用させるわけにもいかないですしね。

デジタル放送ではTVの組込みソフトのパッチを放送でダウンロードしています。たまにダウンロードに失敗してTVが動作しなくなることがあるそうです。

組込み系のソフト開発は、エンタープライズ系のような開発手法が確立していませんね。どちらかというとハードウエアの開発の延長のような開発手法が使われているような印象です。ソフト開発の手法を上手く取り入れたところが成功すると思います。

栗原 潔

将来的には、ガソリンスタンドに行くと「水抜き剤入れますか?」みたいな感じで、「パッチダウンロードしますか?」なんて言われるようになったりして^^

栗原 潔

リコールコストですが、BMWがシートヒータのリコールを7万台強に行なっやコストが2100万ドル(1台3万ドル)だったそうなので(
http://www.autoblog.com/entry/1234000100025110/ )今回はやはり1台1万円で計16億円くらいでしょうか?(まあ、いずれにせよオーダーとしてはこんなもんでしょう)

Can

組込み系のソフトを開発しています。最近になって自動車関連の製品を担当しました。
この製品では、車両診断用機器からソフトを更新する機能を実装しました。
プリウスのエンジン制御系も、ソフト更新の手順は、同様だと思います。この前提で考えると、ソフト更新作業は、自動車ディーラーで車両診断用機器を自動車に接続して数分で終了。更新後のエンジン動作確認を含めても1時間もあれば終わると思います。
あと、リコール告知の費用と更新用ソフトをディーラに配布する費用がどれ位かかるかです。

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