津波との闘い（Challenge against Super-Tsunami）　　　その４ メガ・タートル　美しいスーパー津波対抗の城郭都市（Proposal for Construction of "Mega-Turtle" Beautiful Castle Town Withstanding Super-Tsunami）　(予想図付き）

» 2011/04/04

津波との闘い（Challenge against Super-Tsunami）　　　その４
メガ・タートル　美しいスーパー津波対抗の城郭都市（Proposal for Construction of "Mega-Turtle" Beautiful Castle Town Withstanding Super-Tsunami）

　三陸から福島まで、これほど多数の人命が失われ、完全に破壊されたことから、震災からの再建計画では、当然ながら、将来の津波の被害を避けるために、海岸地域に住むのをやめて「高所移転」が主張されることになるだろう。

　釜石の湾口防波堤は、むざんにずたずたになった。大船渡の深海防波堤も役に立たなかった。宮古市田老の10mの防潮堤も破壊された。その他の海岸都市の防波堤も同様の被害を受けた。もちろん予想をはるかに超えたスーパー津波であったことから、今回の被害の結果となった。

　しかし、釜石の湾口防波堤は、壊れながらも、津波のパワーを弱化し、減衰させ、津波の高さを低くした効果があったという。防波堤が津波の威力を下げたとすれば、注目に値することではないだろうか。

　津波の推進パワーと高さを弱めたとすれば、海岸線から内陸に侵入する距離も少なくなり、人命や財産の損失が少しでも軽減されたと考えるべきではないだろうか。その効果を詳しく調べる必要がある。同様に、他の防潮堤や防波堤、湾口防波堤もすべて検証する必要があるだろう。

　田老の被害も、10mの防潮堤に15mの津波が襲ったことで、防潮堤が破壊されたことは、誠に不運だが、防潮堤は何も役に立たなかったのだろうか。15mの高さがあったら、津波を防ぐ能力を持っていたのだろうか。

　岩手県北部の普代村は、10mの防潮堤の計画に、村長が15mの高さを主張し、建設を押し通して、今回の東日本大震災の大津波では、船の被災は受けていて、船の様子を見にいった一人が亡くなっているが、村民は助かっている。この村の防潮堤の建設の由来は大きな意義を持っている。

　すべての被災地では、破壊された港を再開させるわけであるから、今回の被災の検証は極めて大切だ。
　これだけ徹底的に破壊されて、更地に近い状態ならば、そこに津波に対抗する構造の城郭都市を築いてはどうだろうか。スペインのアビラ、南フランスのカルカソンのように、城壁で囲まれた近代都市を作ってはどうだろうか。

　ちょうど、デザインを描いていたら、巨大な亀のように見えたので、「メガ・タートル　スーパー津波対抗の城郭都市の提案」とした。
この城郭は、細長く全体を上から見ると巨大な亀が海岸に向かって横たわっているような形の外郭に囲まれた都市である。



　もともと、10メートル程度の小高い丘の上に建設されていて、前が海岸、後ろは山に向かっている。

　スーパー津波が海岸から押し寄せたとすれば、この超大型の前の城郭の先端部分にぶつかり、両側に分かれて、城郭の両側面に沿って、後ろに流れていき、山のようなより高いところに向かう。できるだけ津波の勢いに逆らわないように津波を左右に分けていくところがポイントである。

　津波は海岸から奥深くまで入りこんだ後、その水が引き水として、恐ろしい破壊力を持っている。多くの建物が引き水で破壊されている。したがって、この城郭都市は、引き水にも対応できるように、前後が水の抵抗を受けないようになっている。高さは、歴史上の最高の高さの津波に、更に安全のマージンを乗せたものである。

　　大型のタンカーの前についている消波球体のようなものも、このメガタートル城郭都市の先端に付ければ、役に立つかもしれない。

　この城郭の中に、都市が納まる。農業従事者も、漁業関係者も、観光関係者もすべて、この城郭の中に住む。一端、津波の可能性があると、この城郭の何か所かの通用門は、ただちに閉じられて、城内を安全に隔離することになる。

　この城郭都市は、美しくなければならない。形も、色も、すべて工夫し、観光客が息をのむような姿、巨大な姿をしていることが大切だ。
城郭の内部には、住居、観光ホテル、温泉、学校、その他の都市としての機能が含まれている。城郭のそとは一面の林や草原で花が一杯咲き乱れることも、十分に絵になる。もちろん外の草原の中にも、各所に津波シェルターは用意される必要がある。

　基本の形や仕様は、津波に対抗できるものだが、スタイルや中の建物のデザインは、先端のものを取り入れていくことになる。

　美しいスーパー津波城郭を、海外から訪れる観光の対象にすることも考えられる。世界で初めてのスーパー津波と言う虐殺者に対抗する城を作ることの意義は国際的にも大きいのではないだろうか。

 この城郭都市に港を含めることも可能だ。頭の部分に港を作り、海岸の一部にタートルの頭が突き出ている。船は城郭を出て、城郭に戻る。大地震が発生し、津波の予想が出ると、城郭の船のゲートも閉じられる。そして、船も港も、都市も守っていくという方式だ。