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元証券アナリスト、前プロダクトマネージャー、既婚な現経営者が、日頃の思いをつづります。

着物は最も高価なお掃除着?お茶のデモンストレーションに初参加しました

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遅ればせながらお茶のお稽古を始めて半年ばかり。お稽古仲間のMさんからお呼びがかかった。「SAM (Seattle Art Museum)のお茶室で毎月やっているお茶のデモンストレーションに出ない?」

SAMの中にある茶室緑水庵は、裏千家15代家元がデザインし寄贈された、3畳のお茶室。シアトルには他にもいくつか茶室はあるが、にじり口があるのはここだけだそう。

まだ歩き方もぎこちないのに、次客とはいえ人前でデモなんてできるかしらと、正直言って不安だった。でも、この類のお呼びがかかったらできる限りお受けするのが、50歳になって天命を知ることの第一歩と、自分にいいきかせて。

母が一度も手を通したことのない着物でおめかしして、デモの2時間前には会場に到着。ここで人が来る前に練習できるかと思ったら....

先輩のMNさんが取り出したのは、数々の掃除道具。表だけでなく裏の水屋まで、隅々まできれいにすることから始まった。障子の桟から畳まで雑巾がけするのをお手伝い。先生いわく、「着物は世界中で最も高価なお掃除着です。」こうしてお客様をお迎えするのが、お茶なのですね。

お掃除も終わり、にじり口の出入りも少し練習して、少なくとも頭を打たなくなったところでデモの始まり。話題のゴーギャン展が開催中だからか、20ほどの席は満員御礼。ほとんどがアメリカ人で、お点前を見るのも初めての様子。おかげで何とか無事に終了。

あつかましくも、お茶も人前でデモすることの楽しさを知ってしまった、のです。

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