シアトル探訪15: Harvard Exit Theatre
»
土曜の昼下がり。旦那がどうしてもというので、The Grocer's Son というフランス映画を観に行った。悪くはなかったけれど、外国映画を英語の字幕で観るというのはやっぱり苦手。何気ない会話の場面で笑っている人達がいたけど、多分フランス語がわかるのでしょうね。うらやましい。
映画の内容より、こじんまりとしているがとても古風で味のある、Harvard Exit という映画館の方が、私の興味を惹いた。
1891年に組織されたThe Women's Century Club (WCC) という婦人団体は、”20世紀は女性が活躍する世紀”という期待をこめて名付けられたのだという。女子校の設立や、婦人図書館員の雇用など、女性の教育や就業の機会を促進することを目的とするこの団体は、今でも活動を続けている。
私が惹かれたこのHarvard Exitという映画館は、1925年に、WCCのクラブハウスとして建設されたのだった。大恐慌の数年前で、シアトルをはじめ西海岸の都市は隆盛を遂げていたのだろう。それでも、婦人団体がこんな立派なクラブハウスを持てたというのに感心した。
名前も変わり映画館に変容したこの建物だが、今でもWCCは、月に一度のミーティングをここで行っているという。写真はこちら。深夜になるとご婦人方の幽霊がラウンジに集うというような怪しげな噂もあるが、さすがに確かめる勇気は私にはありません。
SpecialPR