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元証券アナリスト、前プロダクトマネージャー、既婚な現経営者が、日頃の思いをつづります。

シアトル探訪6: ヘンプフェスト(Hempfest)

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8月の第三週末には、毎年恒例のヘンプフェスト(Hempfest)が開催される。

Hempとは、大麻のこと。マリファナの原料でもあるが、太古から食料、繊維、薬品など、様々な用途に使われて来た植物だ。いわゆる陶酔作用を引き起こす、テトラヒドロカンナビノール(THC)という成分を多く含む種類と、ほとんど含まない種類があり、EU諸国やカナダ、中国では、THCをほとんど含まない種類の大麻はindustrial hempと呼ばれて、その栽培が認められている。英語版Wikipediaでは、先進諸国で唯一米国が、industrial hempとそうでない大麻とを区別せず一律にその栽培を禁じていると述べている。

今年で17年目を迎えるシアトルのヘンプフェストは、大麻の合法化を目指す人たちが開催するイベントの中でも、世界最大らしい。今年も50名を越えるスピーカーや、様々なアーティストが集まって、大麻の合法化を訴える。スピーカーの中には、ヨーロッパ旅行ガイドブックで名の知られる、シアトル在住のリック・スティーブスも含まれている。

いつもは閑散とした海岸沿いの公園(Myrtle Edwards Park)に、この週末だけは、60年代に戻ったのかと錯覚するような、サイケデリックな出で立ちの人たちが集まる。ワシントン州は、限定的に、医療用途のマリファナ服用を認めている州のひとつ。(でも合衆国の最高裁は、州ごとの決定を棄却できるとする判決が出ている。)

アメリカでリベラルといえばカリフォルニア州を思い浮かべるかもしれないが、ワシントン州も、特にシアトルは、とってもリベラルな町なのです。

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