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ベンチャー企業の成長について、現場で思うこと

会議質

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「事件は現場で起きているんじゃない!会議室で起きているんだ!」と書いてある帯が目立つ、おちまさとさんの本です。
会議質(おちまさと著、ダイヤモンド社)

常に完璧な意見だけを言おうとしていると、かえって畏縮してしまって、いい結果は生まれない。取るに足らないような意見や、無謀だと思えるような意見も、それが叩き台になって、いいアイデアが生まれることがある(28ページ)
いいアイデアが生まれるには、リラックスした雰囲気が重要です。突っ込みやすい意見が出ると、参加者の創造力が喚起されたりします。
僕は、何かを企画するときに”ポジティブ・プランニング、ネガティブ・シミュレーション”ということを心掛けている(33ページ)
大胆にして細心、楽観的に計画し悲観的に実行する等、同じようなことが言われています。リスクマネジメントの重要性は忘れないようにしなければなりません。
会議の出席者のキャラクターがバラバラであればあるほど、会議質は高くなる(40ページ)
意識を統一するための会議もありますが、アイデア出しの会議は参加者の多様性が重要ですね。
会議の冒頭から「あの件なんですけど・・・・・・」って言って、いきなり話し合いを始めてしまう(52ページ)
参加者に興味を持ってもらうには、わからない話を勝手に始めるのも有効な手段です。
いい空気をつくることこそが会議質を高める(56ページ)
”いい空気”とは、(中略)精神的に余裕があること、デリカシーを持っていること、また、お互いにリスペクトし合っていること、などが条件だと思います。そしてまた、”笑い”が共有できていること。(56ページ)
リスペクトし合うことがなければ、真っ当な意見交換になりませんし、集まって話し合う必要性もありません。
「会議でしゃべって死んだヤツはいない」。そして、「しゃべりすぎて会社をクビになったヤツはいない」。「だけど、しゃべらなくてクビになったヤツはいる」。(78ページ)
分かっていても、「沈黙は金」を守り通す人はいます。思いついたことがすぐ発言できる雰囲気が重要だと思います。
評論家タイプが厄介なのは、自分がいちばんものを知っていると思い込んでしまっていること(109ページ)
参加者を見下ろすような態度は厄介です。リスペクトし合うメリットをきちんと認識してもらう必要があります。

随所に参考になる部分があり、とても面白い本でした。

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