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ベンチャー企業の成長について、現場で思うこと

日本一営業力のある社長

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日本一営業力のある社長で、ジャパネットたかたの高田社長が語られていることは、コミュニケーションについて、いろいろと示唆を受けました。

テレビを見ているお客様にメッセージが伝わりさえすればいい。だから原稿も用意しません。だって、プロポーズをするとき、紙に書いて読む人はいませんよね。それと同じです。多少ヘタでも、自分の言葉で語った方がお客様に言いたいことは伝わるのです。
あの流暢な喋りは、練習の賜物かと思いきや、原稿なしのぶっつけ本番に近いとは驚きました。
僕がいつも心掛けているのは、「上手に」ではなく、「分かりやすく」伝えることです。難しい用語を使わず、できるだけ平易な言葉で話します。「なんだかよく分からない」商品を買う人はいませんからね。次に「面白く」。自分の学生時代を思い出してください。授業が面白いと、自然とその科目に興味がわきませんでしたか。だからこそ、我々は商品の機能や使い方だけを語ってもダメ。驚きや発見、感動が必要なんです。
分かりやすくて、驚きや発見があれば、買う人は増えますね。日頃の会話でも心がけたいものだと思います。
ものを売るときに、本に書いてあるセールスの技術やセオリーはあまり関係ないんですね。僕は、営業とは自分でいいなと思ったものを人にも伝えることだと思っています。そんな自分の想いが伝われば、売り上げは自然とついてくる。
自分でいいと思う、本音の想いが伝われば、自然と売れていく、ということは真実だと思います。商品に対する思いを共有することが重要だということになります。
ジャパネットたかたは、もはや単なる販売業でなく、時代が求めるものを社会へ送り出す情報発信企業だと僕自身が思っているからです。その伝え手である以上、自然体で、誠実に、物事を伝える義務がある。
企業の社会的使命の自覚が明瞭ですね。

最後に、高田流発想の3つのポイント。

「モノそのもの」ではなく、「モノの効果」を伝える。
顧客の感心ではなく、顧客の共感を狙う。
いろいろなことを言うより、一つのことを繰り返す。

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