あまりマスコミで取り上げられませんが、福田首相は素朴な疑問を持っているようです。
「賞味期限短すぎる?」 政府内で議論始まる

まず、前提となる知識について、

食品の期限表示は食品衛生法と日本農林規格(JAS)法で定められており、「消費期限」と「賞味期限」の2種類がある。消費期限は製造日を含め、おおむね5日以内に品質が悪くなる食品につけられ、期限内に消費する必要がある。これに対し、比較的日持ちする食品を対象にした賞味期限はおいしく食べられる期限で、過ぎたらただちに食べられなくなるというものではない。 だが、「賞味期限を超えると食べられないと誤解され、捨てられる食品が少なくない」(農水省)。消費者の新鮮志向に応え、業者が実際に味が落ちる期間より短く賞味期限を設定する傾向もあるという。

賞味期限と消費期限を正確に理解した上で、話をしないと議論になりません。雪印の時と異なり、賞味期限が偽装された食品で健康を害した人の話はほとんど報道されません。赤福や船場吉兆などの事件は、偽装・不正表示に問題があるとされた訳です。

それを踏まえて、

「賞味期限が短いので、業者が表示を偽装してしまう側面があるかもしれない」
「まだ食べられるものでも、賞味期限を過ぎると捨てられる。ここを変えれば『もったいない』の精神を広げることにつながる」

という福田首相の意見は、とても妥当な感じを受けました。
不正表示は厳しく取り締まるべきですが、日本独自の「賞味期限」の意義を問い直すいい機会だと思います。「もったいない」の精神から考えれば、少々味が落ちても(賞味期限が過ぎても)、作った方々の労を考えれば、まだまだ食べるに値するものだと思います。旬を尊ぶことが日本人の美意識を高めた功績は認めつつ、「もったいない」という物を生かし切る精神は大事にしていきたい、と思います。

何よりも嘘はいけません。ただ、嘘をつく背景を考えることで、少し社会が変わるきっかけを得られるような気がしています。

tsuji2005

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辻 俊彦

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ベンチャーキャピタリスト。専門分野は、メディア系、ITサービス系。

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