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紙メディアの存在価値

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折田さんのエントリーを読んで、紙メディアの存在価値について考えてみました。ちょうど、広辞苑改訂のニュースもあったところです。

広辞苑 10年ぶり改訂  「新版」年明けに販売開始
に書いてある、岩波書店の山口社長のコメントは的確だと思いました。
「「紙の辞書」にこだわる理由として、まず一覧性により当初の目的語以外にもどんどん興味が広がり、調べた言葉が記憶に残りやすいことを挙げた。」
この一覧性は、書籍や新聞も含めて、紙の大きな利点です。ページをめくる自由度も大きく、基本1ページのPCやPDAの画面に対するアドバンテージは大きいと思います。

「次に辞書の余白に書き込みができることで、自分だけのための使い方の注意点や関心度の高さを記録でき、「自分だけの辞書」にいわば成長させることができることに触れ、「こういうことができるのは紙だけです」と述べた。」
何となく、ニコニコ動画を思い出してしまいますが、この点に関しては、紙の利点とは言い難い感じがします。

「ネット情報が便利さと更新スピードの点で「優位」とされながらも「信頼性」に疑問符が付く場合も少なくないということが背景にありそうだ。」
ネットワークやデジタルデータの特質を考えれば、ネットは速報性とアーカイブ性を強みとし、紙は印刷プロセスにおいて信頼性を高める取り組みがなされることが期待されます。ネットは簡単に加筆訂正ができる分、正確性はあまり問う必要がないメディアになっている反面、双方向性は大きな魅力になっていると思います。

同じ記事には、DSの人気ソフト「脳トレ」で有名な「川島隆太・東北大教授が「面倒な作業をすることでより脳を活性化させることができる」と紙の辞書をひくことを推奨している。」ことにも触れてあり、脳の活性化にとって、紙の存在は欠かせないようです。効率性や便利さを求めて発達してきたIT技術が、脳を鈍化させるリスクを孕んでいることは皮肉なことだと思いました。

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