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不燃ゴミは、なぜ可燃ゴミになったのか

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今年の7月から、私が住んでいる地域では、不燃ゴミの回収が隔週になりました。正確に言うと、以前の不燃ゴミが可燃ゴミとなり、ビン・カン・ペットボトル以外は、全て可燃ゴミとして回収されるようになりました。従来は不燃ゴミとして扱われていたビニールやプラスティックも、分別する必要がなく、ある意味で楽になりました。ゴミの分別のため開封せざるを得なかったビニール袋入りのDMも開封せずにそのまま捨てられます。

21分別など分別の細分化が進んでいるとも聞いていたので分別の簡略化については、少し変な感じがしました。ただ、アメリカに住んでいた頃(93~95年)は、全く分別する必要がなく(アメリカ人に分別を強制しても無理でしょうが)、帰国後、分別の細かさには感心していました。

では、どうして不燃ゴミが可燃ゴミになったのでしょうか?
その答えは、そもそも不燃ゴミとは何かを考えると出てくるようです。

不燃ゴミとは、「燃えないゴミ」のことですが、正確に言うと「燃やせないゴミ」です(最近は、そういう呼び方をする自治体も多いそうです)。ビニールで考えると明白ですが、不燃ゴミを燃やすことは簡単です。ライターで火を点ければ燃えます。ただ、燃えるときに出る有毒物質のために「燃やせないゴミ」とされ、埋立地などに燃やさずに埋められていました。しかし、最近埋立地から出るメタンガスが問題となり、「燃やせないゴミ」は、「埋められないゴミ」にもなりました。また、技術の進歩で、燃える時に出る有害物質の部分的な除去が可能になり(と言われています)、従来は「燃やせなかったゴミ」が「燃やせる」ことになりました。というわけで、燃やせないゴミが燃やせるゴミになり、分別が不要となり、私が住んでいる地域のように不燃ゴミの回収は隔週になったようです。

すべて他人から聞いた話なのですが、何となく合点がいかないこともあります。

二つの理由(埋められなくなった、燃やせるようになった)は、どちらが先だったのか?
行政のご都合主義からすると、何となく「埋められなくなった」ので、「燃やそうか」という感じを否めません。

燃やせる、という判断は、どういう基準でしたのか?
ダイオキシン濃度など分かっている指標はOKなのでしょうが、公害は判明していない有害物質から起こることもあります。燃やすことの有害性の有無については、もう少し時間をかける必要があるのではないか、と思いました。

いろいろと考えさせられる問題ではありますが、なるべくゴミを出さないことが手っ取り早くできる自衛策かなと思い、あまりモノを持たない生活を普段から心がけています。

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