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企業ITもクラウド的な世界に向かい始めた今日この頃を徒然に‥

広がる国防総省でのクラウド採用

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先週、国防総省でのプライベート・クラウドの構築について取り上げましたが、さらにパブリックなクラウドの採用の記事を見つけました。陸軍の新施設の新兵募集のシステムをSaaSであるSalesforceを使ってわずか4週間で採用から導入までこぎつけたそうです。

陸軍ですので、パブリックなクラウドに対しては、当然、「第三者がデータを管理することへの抵抗とセキュリティへの懸念」、があったそうです。その結果、SaaSの利用範囲を限定し、社会保障番号のような個人の特定が可能な情報を扱うシステム、そして、入隊希望者の入隊処理もSaaSでは処理していないそうです。

先週の書き込みでもとりあげましたが、国防総省はいち早くクラウドのサービスを調達するためのガイドラインを取りまとめているそうです。このあたりは想像ですが、こういったガイドラインがあることで、今回のシステムのどの部分で使えて、どの部分で使えないか、具体的には個人情報やそれらの処理をSaaSの外で扱うことが判断できているように思えます。

新しい技術は大きなメリットをもたらせる反面、リスクが伴うのは世の常です。それを、いち早く組織の特徴を考慮に入れた上でリスクを抑えるためのガイドラインを策定し、それに照らし合わせて新しい技術を迅速に取り込んでいく姿勢。技術をうまくコントロールして扱える能力、ビジネス(この場合は任務ですかね)をどんどん前に進めていける変革の力、そんな組織の姿が浮かび上がってくるように思えます。

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