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コンサル営業で成功するために必要と思われる7つのポイント

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起業して「営業支援」という仕事の割合が増えました。

仕事の入口(Leadといいます)を見つけて、その見込み顧客・案件を同業他社へ紹介する仕事です。

成功報酬型で、成就したら事前に取り決めした一定の紹介料をいただきます(注:いただき方にはいろいろバリエーションがあります)。

  

一緒に営業する人に、時折、そもそもコンサル営業として大事と思われる留意点を助言します。もちろん私の経験体験に基づいており、参考にするしないは受け取り手次第です。

今日は簡単ですが、その留意点7つをご紹介します。

  

1.予算を持っているクライアントを優先する

クライアントは「仕事をくれるお客様」のことです。仕事がもらえないのでは、仕事の提案機会がいただけないのでは話になりません。そして、その仕事が自分(の会社)にとって魅力的な売り上げ、利益でなければなりません。もちろん仕事内容が自分(の会社)にとっての実りある、つまり再利用や横展開が可能なもの、スキル向上に有効なもの、が良いに決まっていますが、何よりそれ以前に、予算を持っているクライアントに営業にいかないことには、会社として潤いませんから、「やりたい仕事を追いかける」余裕もできません。まず、売上獲得機会ありき、です。

  

2.競合が少ないクライアント、案件を優先する

運よく競合なしでスムーズに案件が獲れることもありますが、魅力ある案件であればあるほど、競合も鼻を利かせて集まってきます。当然の競争が起きるのです。そこで工夫としては、できるだけ競合が少ない状況で早くに売り込むことが大事です。競合が既に大勢いる案件よりも、競合の少ない=勝率の高そうな案件へフォーカスすべきです。ただし、数が少なくとも既に「出来レース」が成立しているケースもあるので、そこはご注意あれ。

  

3.フォーマルな訪問とインフォーマルな訪問を組み合わせて情報収集し、冷静に分析する

私が先輩に教わった通りに言うと、売りたいコンテンツを勝ってくれそうなクライアントを選定する(CD Client Development といいます)ときには、フォーマルな訪問しか基本的にはできませんが、付き合いがだんだん根付いてきて、案件開拓(OM Opportunity Making といいます)する際に複数のコンタクトパーソンにアプローチできるようになると、情報収集も複数のコンタクト先から可能になります。そういう状況にあれば、複数の情報からさらに深い有用な分析ができます。できれば、フォーマルな情報収集とインフォーマルな情報とを組み合わせて検証すると非常に良い洞察が可能です。逆に言えば、そういうコンタクト先を開拓する意識を持つこと、そしてそういうコンタクト先を持っているクライアントを優先すべきなのです(もちろん第1項を満たすこと)。

  

4.クライアント側(既存ベンダー含む)に存在するポリティクスを理解する

クライアントは企業体ですので、組織や派閥もあり、人物間の相性の良し悪しが当然存在します。また、自社含めコンサル業界との取引の歴史もあり、いろいろなしがらみがあるのです。第3項で特にインフォーマルな情報収集が大事というポイントもここにあります。フォーマルには収集し得ないこの手のポリティクスを理解した上で、提案にもっていくのです。そうでないと、せっかくの良い提案も、政治的背景に基づいた「強い力」で敗北します。こういうことへの配慮を「根回し」と私は定義しています。

  

5.投げられたボールは「なるはやで」投げ返せ

提案競争に勝つためには、いろいろなクライアントからの「難題」を解決し、あるいは解決へのヒントをいち早く与え、クライアントに「おー、こいつらに仕事任せると、結構やってくれそうだ」と、頼もしく思わせることが必要です。1つ大事なポイントは、私の信条である「スピード感」です。投げられたボールは「なるはやで」投げ返しましょう。しばらく持ったままだと「解決までのスピード感が期待と違う」と思われてしまいます。実際は複数案件を切り盛りする人であっても、各クライアントから「最優先で対応してくれてる」と思わせることが大事なんです。

  

6.提案は目指せ「一番乗り」

後だしじゃんけんとはいいますが、現実世界はそうそうそんな甘い状況にはなりません。なので、どうせなら果断速攻、提案はさっさと仕上げて一番乗りで出しましょう。これは経験的に言うのですが、勝率がいいのは最初か最後にSUBMIT(提案書を提示すること)したときです。一番に出すことは「最優先の姿勢」にかなり近い好印象を与えます。また、そのあと他社の提案が続々出てきても、最初に提案した内容とそれらを比較して、プレゼンやフォローアップ活動において、いろいろ軌道修正が利きます。入札形式だと話が変わりますが、そうでない限り、できるだけ早く提案書もクライアントの手許に渡してしまいましょう。

  

7.時間より熱意で勝負

時間をかけて、労力をかけて交渉することは無駄ではないし、時としてクライアントに「一生懸命」の好印象を与えます。ですが、かえって「しつこい、ウザイ」と逆効果になることも。約100アカウント経験今思うことは、どれだけ「その仕事、私にクダサイ!」と熱意を伝えることが大事かということで、その1つの形が、時間を惜しみなく投入することなのです。実りをもたらさない時間の拠出は「しつこい、ウザイ」への転換リスクを高めるだけです。スマートに仕事する姿は、提案活動時点でクライアントにみせておくべきです。

  

当たり前に思う方々もいるかも知れないですが、少しでも今後の参考になれば幸いです。。

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