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IT、特にコンサルに携わる方々を癒すメッセージを、ついでに趣味のダーツ話も交えて・・

「できません」と「間に合いません」

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人材育成の観点で、以前から気を付けていることとして、

 

 

 

まず。できないことは「できません」と言おう。

 

やってみたけど間に合わないことが確定したら「間に合いません」と言おう。

 

そして、すべきことでないことに対しては「やりません」と言おう。

 

 

 

この順に、実際口にするのが難しい。言うにしたってテクニックがいる。

 

なので、どのような行動様式を身に着けながら、これからのことを次第に、効果的に言えるようになるか、実践の中で教えているつもりです。

 

 

 

技術的にとてもできそうにない、やったところで到底間に合いそうにないことは、はじめから「できません」というべきだし、当初は確実にできそうだったので引き受けてみたものの、その後いろいろ問題が出てきて期日に終われそうにないことが明らかになったら、すみやかに「間に合いません」というべき。これらは感情的に言えば喧噪のタネになってしまうけれど、なんでも「やります」「がんばります」と言っておいて結局「できませんでした」となるより100万倍マシだと私は思います。

 

 

 

そして、本来やるべきことを優先し、それらを確実に終わらせるために「やるべきでないこと」については、「やりません」と、丁重にお断りすべきです。そうでないと優先すべきことが終わらないかも知れない。人の申し入れやお願いを「断る」ことは、心理的には気持ちいいことじゃないわけですが、かといってなんでもYESはあり得ないです。胸を張ってNOと言おう。

 

 

 

もちろん、WHYも重要で、なぜできないか、なぜ間に合わないのか、なぜやらないのか、説明はしないと。特に「できない」の場合は技術的に代替案がない(存在しないもしくは費用や労力があまりに見合わない)ことを説明します。「間に合わない」場合は原因説明に加えて、リカバリープラン、すなわち、じゃあ何時なら終われるのか、あるいは待てる限界期限までに終わるためにどのような打開策をテコ入れしていくか、そういう説明は大事です。

 

 

 

深刻な状況になっている案件に参加したときによく思うことの1つは、この「できません」と「間に合いません」がそもそも言えないという問題に加えて、それらの使い方も間違っていたりします。技術的にとてもできそうにないことに気づかずに「やってみます」と応答して、着手してまもなく「間に合いません」とか言われても、(そんな早くからだめだって言うくらいなら、やる前から気づけよ)って思われちゃうし、一方で、途中に到底間に合いそうにないと結構前から気づいていたのにぎりぎりまで寝かして隠し通して、そろそろ期日というときになって初めて「間に合いません」といわれても、(もっと早く言ってよー)ってなっちゃいますからね。あるいは、序盤の議論として「間に合わないからできません」なのか「技術的にできません」なのか説明がよくわからないから依頼側としても納得し難いとかいうこともよく起きる気がします。

 

 

 

そして経験的には、これら「できません」「間に合いません」がうまく使えるようになって初めて、「やりません」の言い方をご指導していきます。これはさらに使い方が難しいです。

 

 

 

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