オリンピック開催期間において総稼働時間や平均パフォーマンスが落ちる中、どのようにプロジェクトマネジメントすればいいだろうか。
オリンピックといえば、夏のじゃないけど長野で「船木―ぃ・・・」と小声ながら応援する原田の大ジャンプが未だに印象深い私ですが(笑)、今年は旅行先でほとんどみれていないので、NEWSソースで途中も含め結果を知るのみ・・・北島も残念だったし福見も福原・石川も。応援されてる方は相当にプレッシャーに違いありませんので、結果云々より、こちらが一方的エールを送るなか、それぞれの健闘を称えるのが一番。
とはいえ、PM支援の立場にたつことが多い私、プロジェクトのメンバーが稼働率や品質でこれに影響されないようにいろいろ配慮も重要でして。
前述の長野オリンピック。200名くらいの規模ながらPMOの技術統括長だった私にとって、みんなが仕事に邁進するひとつの「元気インプット」がこのオリンピックでしたから、原田や船木、岡部の大ジャンプもそうですが(苦笑)、そういうNEWSに元気をもらって、一見仕事の集中を欠くようにみえて実は的確にNEWS配信を行うと、意外にモチベーションがかえって向上したりして(笑)。
あくまで経験談ですが、大事なことは、
1. 管理側でNEWSが収集できるなら、最適と思われる仕事の節目で経過や結果をイントラメール等で流してあげること
2. その話題で盛り上がることに制動をかけないこと(もちろんエスカレートしたら制動する)
3. 良い結果が出たときにはプロジェクト全体で盛り上がる
4. それらふまえて、「僕たちも頑張ろう」と鼓舞することも忘れない
同時期だったかと思うんですが、野茂が2回目のノーヒットノーランを達成したとき、私はPMと一緒にタクシーの中クライアント先へ報告のため移動中でそのNEWSを聞きました。PMは2歳私の先輩。「サラリーマンの鏡。リストラにめげない人間のお手本だよなぁー」とつぶやいていたのを今でも覚えています。
スポーツは結果がどうあれ、その過程や背景をふまえて感動を与えてもらうに最適のインプット・ソースと思います。私たちの場合は結果がすべてでプロセスなんておまけのおまけですが、自分が頑張ろうと思う一つの動機は、むしろプロセスに苦難あった人が結果を一喜一憂、それ一筋に邁進してきた人が結果を受け入れて、種々の感動をこらえて映像シーンの中、実にご立派なお姿をみせてくれることに、一般人たる私たちがむしろ数倍の感動を胸にしまう、ということなんだろうなあと思っています。
確かに、深夜の試合を観戦して、寝不足で遅刻ならまだしも「体調悪くて・・・すみません」とか言われると、「お前、本当はオリンピック観戦疲れだろ!?」と言いたくなるが健康管理上そこまで言及できずに(苦笑)、しぶしぶ出社を待つことしばしば。さすがに欠勤だと疑いたくもなるが、いずれにしてもあまりバイアスはかけずに当人の復帰を見守るしかありません。
だとすると、PM/PMOとしてうてる手は、
l もともとの健康管理状態を把握しておき、
l 重要な試合(の放送)の前に重残業や深酒をあおらないこと、
l の上で、翌日の(結果としての)遅刻・欠勤について、問い詰めるにしても「少しあとにする」こと、
l 試合結果については、あえてPMOから広報して、周囲みんなが結果をシェアできる環境にしておくこと、
l その上で、怠慢あった人が確定したら、叱責するのではなく、これを機に勤怠管理を自己徹底するように諭すこと。
というのが、私が最近心がけている手順です。
誰だって応援しているスポーツ・アスリートがいたら深夜であっても応援するに違いないので、それを止めてまで・・・とは思う一方、立場もあるので「プロジェクトにおいては管理されている」ことを意識してもらい、プロジェクト・ビジネスの一員としての自覚を日中は高くもってもらうことを目標に、マネジメントするのです。
なので、確かにこういうケースにおいてだけは、結果の前にプロセスの評価をせざるを得ませんかね・・・・・・・苦笑