いじめとハラスメント(再)
きょこさんが4年ぶりにエントリしているのに再び共感して、ちょっとコメントしたいことを整理するのに時間がたってしまいましたが、今日それをUPさせていただきたいと思います。
4年前私も書いたように、いじめやハラスメントにあっている被害者というのは、子供か大人かを問わず、世の中にいっぱいいる、と私は思っています。
そして、
きっと、子供と大人の両方がいじめやハラスメントにあっている家族もいるんじゃないかと思います。
僕が就職して若くして結婚し子供をもうけたとしたら、その可能性が自分の家庭にもありえました。
子供のときにいじめに会い、大人になってハラスメントも受けましたが、自分にとってその貴重な経験を活かして自分の子供や周囲で守ってあげたい子達がいじめられないようにうまくサポートしてあげられればなと思ってます。大人の世界においても、自分がやらないように(当たり前^^;)、そして周囲でおきないように、おきてしまってもうまくケアしてあげたい、とか考えています。
今日は実は派遣業免許の更新のための講習会で終日聴講していました。
今日の講師の先生、実に素晴らしい、感動的で情熱的なお方でした。
いろいろ印象に残ったスピーチ部分があったのですが、エントリで紹介する限界もあるので、総論で述べておくと、
派遣元にとって派遣先はクライアントになるが、派遣社員の雇用元は派遣元なのだから教育責任は派遣元だしそもそもその社員に適切な派遣先を選ぶには派遣元の企業(責任者、つまりワタシ達だと)。
そして何より、派遣とは、
「スキルの派遣であり人の派遣ではない!」
とても感銘しました。労働者供給事業ではないのです。それは禁じられています。クライアントの希望するスキルを有する労働力を提供するのであって、労働「者」の候補を並べてクライアントに選ばせるようなことをしているわけではないのです。
そんな現場、現実はセクハラ、パワハラだらけだと今日の先生は力説しておっしゃっていました。それを守るのは派遣元の使命、ただし、それは担当営業じゃなくて派遣事業責任者のあんた達だ!と。
なんか自分がうけた(と今でも感じている)ハラスメントの体験が何度もたくさん脳裏によみがえってきて、なんか講習会なのに涙が出そうでずっとうるうるしていました。こんな先生が企業の顧問じゃなくて経営を直接リードする役割だったらその帰属社員は幸せだろうな、とか。
もうとっくに40過ぎて、小中学生時代にうけたいじめ体験なんて、基本もう覚えていませんし、思い出したくもありません。それでも大人になってからうけたハラスメントは結構少量のキーワードで簡単に思い出すことができてしまいます。
そんな大人が子供たちのいじめの世界に対して、それを防ぐ役割、起きたことに対して解消に向けた役割をちゃんと果たしていけるんだろうか。下手をすると、その傷の腹いせにむしろいじめを助長する方向に世界を導こうなんてしないだろうか。そんな危惧をふと感じてしまいました。
子供の定義が難しいですが、小中学生、高校生、みんな将来の可能性は無数で、多数の選択肢があって、しかもそれは将来の職業だけじゃなくて、そこに至るまでの人生経験においても、無数の選択肢が枝分かれしている。
長男は大工になりたいとか最近よく言います。自分もはじめて親が持ち家を所有できたとき、「大工さんになりたいなあ」と思ってました。その後、定番っぽい気はしますが(笑)医者やパイロットとかになりたいなあとか、そのうち薬屋やバスの運転手とかにもなりたいなあとか・・・あくまで今思えばですが、結局、人の役にたちたい、悩みや問題を解決してあげたい、そんな感じだったのかなあ。そして会計士になるつもりで企業選択の仕方を誤って(爆)コンサルタントに結局なってしまいました。
選択肢がある以上、未来のある子供、言い換えれば発展の選択肢が豊かな若手社会人達には、それだけ良くも悪くもたくさんのリスクを抱えていると言えます。
より幸せな方向に導いてあげるのは、親や先輩・上司の使命であるともいえます。
変な話ですが、クライアントの危機を救うのがコンサルタントの使命であるにもかかわらず、コンサルタント世界にも根強いハラスメントやいじめが結構に存在しています。あるいみスキル優先社会ともいえる当業界では、多少の人間性の歪みは残念ながら圧倒的な業績で打ち消されてしまい、その犠牲になるポテンシャルある後輩達を結構にみてきました。
(自分だって昔は生意気だったじゃん。能力もなく悪態ついて、プライドばっか押し付けて、結局大したことできてなかったじゃん。先輩の助力なくして、結局職務は完結できなかったじゃん。)
製品が対象ならまだしも、特定人材に対してこれまた特定人材である他人がその「人材の質」を不当に評価したり、さらにはその至らなさを感情的に責めたり、なんて、もってのほかですよね。
仮に大人の世界でそれのどちらかの立場を経験したとして、いずれにしてもそれを子供達に対してネガティブな方向にアクションしちゃいけないと思ってます。
どんなに機嫌が悪くても、子供の悩みを積極的に聞いてあげたい。何かをしてあげるのは大事だけど、アクションの前に、その当事者から悩みをしっかり聞きだすことが大事だと思います。
そして、必要以上に親の悩みを子供に愚痴ってはいけないと思うけど、とはいえ、大人の世界で解消しえない悩みを抱えている親がそれを溜め込んでも結局家族全体としては不協和な気がします。だから個人的には「一家で」周囲から悩ましい状況におかれている現状をシェアする方がマシだと思います。相対的ではありますが・・・
親がハラスメントして子供がいじめにあって、なんて最悪ですが、その逆もまた最悪だし・・・とにかく子供にしろ大人にしろ悩んでいる現状を周囲に他外できないんだとしたら、大事な相手に対してはそうなっていないかできるだけ定期的にアラート・チェックすべきだなと思います。
だから、僕も一個人としてそういう努力したい。ハラスメントされないように(?)、しないように(苦笑)、そして未来ある後進がいじめたりいじめられたりしないように。与えられた余生でしっかり見張っていきたいな、と今日の講義後に妙に(笑)啓発されたのでした。
それにしても今日の講義、先生のプレゼンテーションはお見事でございましたm(_ _)m