売上とマージン
我々をエグゼクティブコンサルタントと呼ぶ人達がおります。まったくもっておこがましい。滅相もない(苦笑)。私はただのシニアアカウントマネジャーです。
とはいえ一方で、私達は売上、マージン(利益)、稼働率という大きな3つの指標で評価されております。私の住んできた世界では、一般的に優先順位もその順番です。
稼働率は、自分の分と部下の分、つまり「Supervised Utilization」合計、および自分の分で診ます。自分の稼働率が低くても合計が十分あればまだいいですが、だめだった場合、自分の稼働率も目標に対して低い場合は、「案件を売るばっかりで実行面で貢献していない」と批評されるはめになります。
売上は「Supervised Utilization」にそれぞれの稼動単価を掛け算して値引きをひいた実際の「CASH IN = Supervised Fee」ということになります。さらにこれにリファラル(他のアカウントマネジャーに譲った案件からキックバックさせる/あるいは他から譲られた案件に対してキックバックする、紹介料)を加減して、計算することになります。売上が足りないってことはセールスミッションを持つ人間にとって致命的。もし「足りない」んじゃなくて「ない」だったらもう壊滅的です(泣)。
そしてマージン。売上からフロントの人件費と必要経費を減算し(グロスマージン)、そしてとミドル・バックオフィスのようなサポートコストと案件獲得までに費やした営業コストを減算して、俗に言うEBITDA(税引き前償却前利益)を算出し、これらを指標に評価されます。
人件費の高い人を固定報酬型案件に投入しずぎるとマージンが下がります。営業コストやサポートコストの肥大も同様です。売り上げがせっかくそこそこあっても、それを食いつぶして薄利や赤字案件化したら台無しです。経験ではPromotion(昇進)すればするほどマージン評価の比率が高まるようです。
私個人の評価はおいといて、企業としてまず売上がなければ利益も生まれませんから、とはいっても赤字覚悟で売上げても今の不景気ではかえってそれは自殺行為。なので、利益が一定水準期待できる案件をできるだけ獲っていくのが基本営業戦略となります。
だけど、売上やマージンの水準が極端じゃない案件の場合には、結構その配分に悩んでしまいます。
もうちょっとマージンを下げれば、ちょっとだけ安売りして投入人員を増やせば売上総額を増やせるかもしれない。
もうちょっと人件費をケチれば、高いマージンが確保できる。でも削りすぎると品質が大きく損なわれるリスクもあるし。
稼動する全ての人にとって、この3指標は必ず気になるようです(一般論)。たとえセールスミッションのない人でも。私は個人的にはマージンは若い頃あまり気になりませんでしたが、確かに自分がやっている案件が赤字案件とか低マージン案件って言われるのは嫌でした(苦笑)。やっぱり売上貢献やハイ・マージンの案件にいることは誇らしかったことも多いです。
そんなことを考えながら、今、次に獲ろうとしている2つの案件、売上vs.マージンのバランスで悩んでいます・・・^^;