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「大手だったら安心」時代の崩壊

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昔は「迷ったら大手に頼めば/大手から買えばひとまず安心」だったのに、最近は「大手」といっても「いつまで大手?」・・・「大手だけど破たんしちゃいました・・」みたいな、当時からは信じられないことが起きています。

金融庁業界再編に対応て、生損保事業地域別や商品別の分割譲渡など柔軟に対応できる制度に改正、AIGがアリコジャパンなど日本事業を分割譲渡したくても事実上できず、再編の足かせになる可能性がある懸念に対応するそうです。

先日エントリが、ドイツの住宅ローン会社に関しても、結局国民になじみ深い=マス・リテールビジネスが大きな企業の破たんは、国家レベルでライフ・ダメージが大きいということで、公的援助が(仕方なく)不可欠となるようですね。AIGの件も、なんとか譲渡してダメージ軽減したい、ということなのでしょう。ドイツの件も9兆円援助ですからね。これを間接的といえども国民負担で按分と勘定したら結構な額だと思います・・・

大手が破たんし、大手は必要あれば「小売」単位にばらされ、そして別の「大手」に食べられ、新しい「さらに大手」が誕生しています。食物連鎖じゃあるまいし、あまり好ましい光景にはみえません。

大手上場企業であ必要ない」と最近思うようになり、かといって、現実的には「一度大手化しておいてその後非上場化するのは難しい」ともわかっています。そして、今、直面しているように、大手がいくつかにばらされて別の大手に吸収されていっております。

通常、「勝ち残るためのM&A」戦略だったはずが、「生き残るために(被)M&A」戦略を検討していく時代になっています。皮肉なことです。

まだ、TOP STORYになるほどクローズアップされてない(≒そこまでマーケットに反映・転換が起きていない)みたいですが、徐々にドル安による「為替差損」が大きなダメージになって蔓延したら困りものです。

私も不勉強なエリアながら、海外の優良企業との大々的直接取引で益をなしている国内の「超」優良部品メーカーとかは、その為替差損の影響は受けないのでしょうか。その影響に耐えられるのでしょうか。

マス・リテールフォーカスの大企業は国が救うにしても、そのような中小・零細(でも超優良)企業を救済してくれはするのでしょうか。一番はそのようなインシデントが発生しないことですが、「大手は安心」でもなくなってきた時代、大手の破たんで中小・零細が単純に潤うわけでもないはずだけに、「大手救済」のために国税・地方血税が大量に使われ、結果、中小・零細の健全企業の育成支援システムにダメージがないか心配です。

個人的な話となりますが、自身でいろいろ考えて商品加入した結果だったのですが、いつのまにか良く整理してみたら、AIU、アリコ、アメリカンホームにそれぞれ加入している最近がありました(苦笑)、そしてまた今後、それらはばらうりされて複数資本の企業が個々に保有・運営することになるのでしょう。

ドイツみたいに預金全額保持のようなイニシアティブがスピーディに言ってもらえればいいのですが、そうでもないからとリスク分散する目的で、各種商品を複数社に分散して保有してはみたものの、気づけば結局全部国有化された1企業に集約していた・・・なんてことになると、自分が一所懸命商品や企業比較をしてきた今までがなんだかむなしくなってきます。

・・・やだやだ。こわいですね。

1~2年前、エントリだったか何かの記事にか忘れましたが、「日本の大手金融機関は都市銀行を代表に1社ずつ多すぎる。もう1つM&Aが起きるくらいでもちょうどいい」なんて言い放ってしまった自分がいましたが・・・こんなNEWS群をみていると、そんな予言はもう当たる必要がないな、と素直に感じている今日この頃です。

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