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IT、特にコンサルに携わる方々を癒すメッセージを、ついでに趣味のダーツ話も交えて・・

労働者派遣事業者になりました。

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4月1日より、一般労働者派遣事業責任者として、川上さんが叫んでおられる(笑)、舛添厚生労働大臣から事業許可証をいただきました。

 

弊社は外資系ビジネスコンサルティングファームです。

ですけれど、私は従来の金融サービス業向けビジネスコンサルティングも担当しつつ、一般労働者派遣事業責任者としての業務も正式に開始しました。

 

ちょっとだけ背景を説明させていただければと思います。

ITビジネスの世界を対象にコンサルティングをしていても、二重派遣とか偽装請負のリスクは周囲あちこちに点在しています。

俗にいうSIプロジェクトにおいて、SIerさんが一括してシステム構築を請け負う、その請負業務の一部を二次請け企業が再委託として請ける、が、いろんな局面で人が足りないので、他のITサービス企業が作業要員を「手当て」する、あるいは一時的に特殊なスキルが必要になったので、(IT)コンサルタントに「支援」を依頼する、というような図式があちこちに存在します。

この「手当て」とか「支援」というのは、請ける時点で報酬対価となる成果(物)の定義を事前定義・合意しておくことが難しいことも多く、というのはプロジェクトも生き物のごとく日々ステータス等変化していくので、「せっかくだからこの際頼みたい」仕事依頼内容というのは、できることならダイナミックに調整できた方がいい、というお客様の要望が最近は特に、強まっているのです。

 

戦略コンサルティングとかの場合、「企画書&プレゼンテーションの納品」を受発注時に内容合意することが可能です。ですがプロジェクトマネジメント支援で「PMO業務手伝って」なんて案件だと、事前に成果を決めることが難しい。下手をすると請負責任が発生するドキュメントを1つも作らないかも知れませんし。そうすると成果物がありませんからね。

最近は受発注企業の双方から監査で「これは請負じゃなくて派遣でしょ」って昨今指摘が厳しいこともあり、・・・きっかけとしてはそういうわけで、派遣業の資格があった方がいいなと。

 

加えて、プロジェクト(マネジメント)支援といっても、実際現場に行ってみたら、PMOっていうより、特定のチームマネジメント直接支援した方が効果的だったりすることも。ぼろぼろの設計書全部レビューしてユーザ・ベンダー間の再協議・再作成の実務指揮をとるのが一番VALUEは高そう。

「・・・というわけで、すみませんがそれやってください」

「御意!・・・双方それが成果目標として合意したということで、それでは誠心誠意、それ、やらせていただきます」

ってな感じで、いつの間にか要件定義や上流設計実務の支援をやることに。

ただ・・・ちょっと心配になってくるのが、これはコンサルタントの仕事の基本形にしてしまっていいものか・・・と。

技術としては、当然コンサルタントができる仕事です(正確には、それができるコンサルタントは多い)。

でも、メンタリティが心配です。SEからキャリアアップして弊社にコンサルタントとして入社した人の仕事にしてしまうと・・・どちらも仕事として甲乙や優越がないことはわかっていますが、当人からすると「何しに転職してきたんだっけ・・・?」という気分になってもおかしくはない。

 

そこで、それらについて、エンジニア仕事として充分な技術力で片付けてくれる優秀なエンジニア、あるいは、「それもコンサルタントの仕事として私は進んでやります」と引き受けてくれるコンサルタントの方々を、非プロパー、つまり弊社外(パートナー、もしくは個人応募)から調達・ストックし、弊社の教育プログラムから必要なものをプロパー同様に適宜提供し、我々がお客様から支援依頼される普段の現場(プロジェクト)において、プロパーがやるコンサルタント仕事と、上述の外部リソースによるコンサルティング&エンジニアリング仕事の「派遣」型サービスの両方に関わりたいと思いました。

(軌道にのれば後者に専念するつもりではあります)

 

そうすることで、弊社のプライシングでは「高くてコンサルタントと成果が釣り合わない」ようなエンジニアリング仕事、でもどうしてもそれは至急立て直しが必須、というような状況で、コンサルタントがその現場におりていって作業するよりも相対的に安く(ただし外部調達からの提供にはなりますが)、コンサルティング&エンジニアリングスタッフを供給するサービスモデルによって、「船頭を手伝っても圧倒的に船こぎが足りない」ようなケースで、プロジェクトの支援が困難になるリスクをより軽減できるかとかんがえました。

 

ご存知のように労働者派遣法は現在とても厳しく定められており、必ずしも実際は「派遣契約」という形態になるとは限りません。が、「派遣型サービス」であることには変わりはなく、前述したように、戦略コンサルティング的な成果事前定義型の請負コンサルティングではなく、ダイナミックに成果目標をお客様とコンサルタントが適宜協議・合意しながら作業を進めていく「支援=派遣型サービス」が対象であれば、その仕事の分類が本来コンサルティングかエンジニアのどちらかに関係なく、供給可能なリソースはできるだけお客様に提供していこうと思っています。

その姿勢を意思表示したい思いがあり、今回、派遣業の資格をとった次第です。

 

・・・?なーんか、活字にすると、すごい難しい話を一方的に語ってしまったような(笑)。

文章力ないのかなー・・・もっと表現力磨かなきゃ(爆)。

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