Reuse は Creativity に勝る
コンサルタントには創造力が求められる、とは思いますが、じゃあ単純にCreativeに富んでいればそれが効率的かというと、必ずしもそうでもないと思います。
戦略ファームの、タレントとして尊敬している友人・知人と話をしていると、
どっちかというと高い「再利用」能力があるかどうかの方が、はるかに戦略コンサルタントとして大成できそうだし、実際、個人がCreativeをうたうそのコンテンツ自体は、かなりの割合、いろんな過去の資産、他者から得た知識・知恵の「再利用」で構成されていることが多い、なのだそうです。
「ReuseはCreativityに勝る」
確かに、たまに正真正銘の「創作」物に出会うことはあります。私でさえも、そういう物も「少しは」あります。
ですが、基本は、自分が過去に経験したことの「焼き直し」が大半で、以前のエントリでも時折触れてきたように、自分で一からオリジナルで考えて創出した「自信作」は、あんまりウケることもなくて、むしろ、過去の秀作から「いいとこどり」した作品のほうが、時間もかからない上に絶賛される可能性が高かったりして・・・(小職実体験と周囲の観察結果に基づきます)。
私見といわれればそれまでですが、Creativeだといわれる人は、その過去の秀作を上手にReuseする能力にたけているのだと思います。
最近、指示・依頼された仕事に対して、過去からReuseできるものがあるかどうか、またどこまでReuseして、どこからは新しいエッセンスを創作し追加するか、という手続きを考えない若手に出会います。
自分は絵心もあるし、メッセージ力もある。経験もそれなりにいっぱい積んできたし、自分の引き出しは整理してある。だから自分の力だけを信じて、再利用するにしてもあくまで自分の過去の資産から、今創出すべきアウトプットを作り出す、という手順を踏もうとするのです。
言葉は悪いでしょうが、これは愚かです。
多分、その人の周囲の人が持つ情報、その人が過去(あるいはまさに今)創出したアウトプット、そして、作業を依頼・指示した人自身が持つ、それら情報・過去のアウトプットに、必ず、効率化のヒントが隠されていると思うのですが・・・