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「情報共有」と「報告」の違い

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「情報共有」≠「報告」であることは多くの人が理解していることと思いますが、「報告」のつもりで「情報共有」になっているという指摘について、或る役員会で発言がありました。

経営管理者クラスでもそういう取り違えがあるのか、・・・複雑な気持ちでした。

下記が私の理解です。

「情報共有」

その情報を知っておく必要がある関係者に対し、当事者が情報の開示を行う。

共有する情報の開示レベル、タイミング、対象たる関係者の選定、については当事者が判断し、定義する。

その情報に関わる事象の管理責任は大抵の場合当事者側のみに存在する、或いは比重が高い。

「報告」

その情報を報告すべき報告先(上長、共同管理責任者等)に対し、当事者が報告すべき情報を開示する。

報告する情報の開示レベル、タイミング、については当事者ではなく報告先の要求仕様が尊重され、また報告先は当事者が選定するのではなく報告先側から当事者に報告の要求がなされる。

その情報に関わる事象の管理責任は大抵の場合当事者および報告先で連帯してその責を負う(比重はもちろんケースバイケース)。

この理解に基づき、今回教訓を感じたのは、

当事者は「報告」のつもりだが、報告する情報の内容やタイミング等が完全に当事者の判断・定義になっており、そしてそれらが残念ながら報告先の要求仕様を殆ど満たさないため、報告先はその報告行為に満足できない。

という点です。

管理責任のような職務比重が増せば増すほど、配下にたくさんの報告を求める一方で、自身の報告責任や義務については、ついつい自分だけで定義しがちです。

それでも、上手く進捗しているときならまだ良いが、問題が発生して周囲の理解や協力を得る必要性がある場合、「情報共有」のスタンスで「ちゃんと報告している」という主張は通常通りません。

責任の重い人、特に責任感の強いほど、トラブルが発生すると「周囲に頼らずなんとか自分自身で解決せねば」という意識になることも多いのではないかと思います。

責任感は結構なことなのですが、「困ったときはお互い様」の言葉どおり、「情報共有」と「報告」の両方をタイムリー且つ充分な内容で行ってくれれば、「いつでもサポートしてあげられるのに」という周囲の思いに反することにもなりかねません。

私自身もこの商売に就いて通算2.5回ほど、痛い目に遭いました。

頻繁に「情報共有」していれば「報告」しているも同然じゃないか、という勘違いにならないよう、日々気をつけたいものです。

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