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まちおこしとまち残し

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8月17日の日本経済新聞夕刊の「遠みち近みち」というコラムで
特別編集委員の野瀬泰申さんが、
「自分史フェスティバル2013」のことを書いてくださいました。

『震災後につづる「自分史」』というタイトルで、
東日本大震災と原発事故により避難生活を余儀なくされている
浪江町の阿久津雅信さんによる特別講演
『「3.11の真実」 浪江町 街と人の記憶~そして未来への思い~』について
書いてらっしゃいます。
一部を引用します。

阿久津さんはまちおこし団体「浪江焼麺太国」の副代表でもある。だがまちおこしの対象となる地域を失い、メンバーの合い言葉は「まちおこしからまち残し」に変わった。
「浪江町の死者182人 不明者2人」という数字が壇上のスクリーンに映し出された。「今回起きたことを伝えることが今できるまち残しです」。大震災を生き延びた人々は、犠牲者の無念を背負って自分史をつづり続ける。

阿久津さんのプレゼン資料からのメッセージも引用しておきます。

経済優先だけの政策の結果起こった今回の出来事を、我々は今後も全国の皆様との出会いを大切にし、震災と原発事故がもたらした事実を伝えて行きたいと思っております。それが、我々に課せられた「真のまちづくり」だと思っております。

大震災と原発事故が起きてから、すでに2年5か月以上たっている現在でも、
原発が汚染水を垂れ流し、まだ収束にはほど遠いこと、
故郷を離れざるを得ず、帰れない人たちがたくさんいることを
改めてきちんと認識しておく必要があると思います。

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