「これからの働き方がどう変わるか」というテーマで『ワーク・シフト』の勉強会をしました
昨日は、一旗会Japanの会合で、
最近話題になっている書籍『ワーク・シフト』の内容をもとに、
「これからの働き方がどう変わるか」というテーマで勉強会をしました。
僕がこの本のポイントをまとめて、説明をしたのですが、
人にポイントを伝えるためには、自分がきちんと理解しないといけないので、
自分にとっても、とてもいい勉強になります。
ここで「ワーク・シフト」のポイントを
手短にまとめてみたいと思います。
この本では、2025年の近未来に、働き方がどう変わっていくかを論じていますが、
未来を形づくる要因として以下の五つをあげています。
・テクノロジーの進化
・グローバル化の進展
・人口構成の変化と長寿化
・社会の変化
・エネルギー・環境問題の深刻化
それぞれいい面、悪い面がありますが、
漠然と過ごしていると悪い面が出てきて、
・いつも時間に追われ続ける未来
・孤独にさいなまれる未来
・繁栄から締め出される未来
を迎えることになってしまいます。
自分で主体的に動き、五つの要因のいい面を活かしていくことで
・コ・クリエーションの未来
・積極的に社会に関わる未来
・ミニ起業家が活躍する未来
が訪れることになります。
仕事に必要な資本として、
知的資本、人間関係資本、情緒的資本の三つがあります。
知的資本は、知識と知的思考力、
人間関係資本は、人的ネットワーク。
情緒的資本というのはわかりにくいですが、
自分自身について理解し、自分の行う選択について深く考える能力、
また、勇気ある行動を取るために欠かせない強靭な精神を育む能力とのことです。
主体的に仕事に関わり、三つの資本を充実させていくためには、
これまでの働き方の常識を<シフト>させていく必要があります。
一つめは、一つの会社でいろいろな部署を経験しながら知識を身に付け
出世していくというゼネラリストを尊ぶ常識から、
専門的な知識、技能を連続的に習得していく「連続スペシャリスト」へのシフト。
二つめは、職業生活とキャリアを成功させる土台が
個人主義と競争原理だという常識から、
「協力して起こすイノベーション」へのシフト。
三つめは、お金をたくさん稼いで所得を増やし、
大量に消費することが幸せにつながるという常識から、
「情熱を傾けられる経験」に価値を置くことへのシフト。
これらのシフトを行うにあたっては、
ほかの人とは違う一人の個人としての自分の生き方に責任を持ち、
自分で自分の未来を築くんだという覚悟、
自分の道は自分で選択するのだという覚悟を持ち、
選択した結果をうけとめていく覚悟を持つことが大事ということです。
以上、簡単にまとめてみましたが、
僕が個人的に一番興味をひかれたポイントは、
仕事に必要な資本として、情緒的資本をあげていたことと、
主体性を持って自分にあった道を自分で選択し、
その結果を責任を持って自分で受け止めていく覚悟を持つことの
重要性を強調していたことです。
情緒的資本を充実させ、主体性を持って自分の道を選択していく
覚悟と持つために重要なのが、
自分のことをよく知り、
自分にとって本当に大切なものは何かを知っておくことだと思っています。
いつも言っているとおり、
自分のことをよく知るためのツールの一つとして、
自分史が活用できます。
『ワーク・シフト』は、ほかにも、どういう専門知識、技能を身に付けたらいいのか、
人的ネットワークを充実させていくにはどうしたらいいかなどが、
今後の働き方を考えていく上で参考になる内容が、
具体的な事例や研究をもとにわかりやすくまとまっている良書なので
ぜひ読んでみることをおすすめします。