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中日新聞の記事「関電、大飯再稼働なくても電力供給に余力」は詭弁なのか

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中日新聞の「関電、大飯再稼働なくても電力供給に余力」という記事に賛否両論があがっていました。

中日新聞記事「関電、大飯再稼働なくても電力供給に余力」に対する賛否 - Togetter

オルタナブロガーの坂本英樹さんは、「中日新聞、大飯再稼働なくても余力 ?で学ぶ。詭弁を暴く3つのポイント」という記事を書いておられます。坂本さんはこの記事の中で、猛暑だった17日の最大需要が2540万kwで、原発稼働なし供給力が2540万Kwだから、再稼働していなかったら余力はなかったと書かれています。このことについて検証してみたいと思います。

実際に、原発を再稼働しなかったときの電力供給力がどれぐらいあるのかは、以下の記事が参考になりそうです。

【関電の「電力不足」はウソ 大飯原発再稼働へ向けての脅し】
【関西電力管内で、原発なしで、今夏のピーク時に、電力不足は起きない!】 → 電力... - Yahoo!知恵袋

これらの記事によると、2月20日、高浜原発3号機が停止し、関西電力の原発11基がすべて止まった次の日の2月11日の電気供給量は2766万Kw、3月1日の時点でも2646万Kwだったことがわかります。どうして17日の原発起動無し供給力が2540Kwになっているかといえば、おそらく火力発電所をいくつか止めていたからでしょう。つまりは、火力発電所を動かしていれば、原発を再稼働しなくても余力はあっただろうということです。

この数字からもう一つ言えることは、関西電力は、夏に電力が足りなくなると言いながら、原発以外で供給電力を増やす努力をほとんどしてなかったということです。関東は、昨年は計画停電もあり、電車が間引き運転をしたり、エスカレーターが止まったり、街のあかりや地下鉄の通路、駅のホームが暗くなったりしていましたが、今年は原発が1基も動いていないのに、そんなことがほとんどないのは、東京電力が、火力やガスタービン発電を強化したからです。関西電力は最初から原発再稼働ありきで、そのような努力はほとんどしていないようです。

関西の節電状況については、以下のような記事もありました。

関西は節電意識まるでなし?仰天のJR新大阪駅 : つぶやきかさこ

総合してみると、みんながちょっと節電でかんばれば、原発は再起動しなくても電力は足りるし、関西電力がもっと原発以外で電気供給量を増やす努力をしていれば、余裕で足りていたはずで、原発再起動は、電気の安定供給のためではなく、関西電力の経営の問題であり、お金の問題だということです。お金のために、安全対策が十分にされていない原発を動かしてしまったということです。

大飯原発「5層の防護」3層目まで 国際基準 程遠く (東京新聞)  赤かぶ

要するに、たかがお金のために、国家の安全や国民の命を大きな危険(人間がマネージできるリスクではなく、人間がマネージできないデンジャー)にさらすような原発を動かしたということです。このように書くと、「たかが電気」への反論のように、「たかがお金だけど、されどお金だろう」と言い出す人がいそうですけど。

今後原発をどうしていけばいいのかについては「原発をゼロにすることで、日本経済を活性化できる」に書いてますので、読んでみてください。何か内容で間違ったところや反論などありましたら、ぜひコメントをいただければと思います。

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