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認知症ケアの現場でも自分史を活用しているそうです

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先週の木曜日にNHKのEテレで『ハートネットTV “自分史”がくれた贈り物~宮崎 認知症ケアの現場から~』という番組が放送されていたので、録画しておいて見てみました。

宮崎の認知症のデイケア施設で「自分史」を活用したケアをしているという話です。元小学校の先生でアルツハイマーのため認知症になった高山さんをメインに追う形でレポートしていました。

元々は教育熱心で明るい性格だった高山さんは、認知症で思うように話せなくなり、周りの人たちとの会話も少なくなり、性格が変わってしまったようだったそうです。そこで回想法を取り入れ、昔の思い出を語ってもらう場をつくろうと、学校の賞状を見せたり、コマやお手玉など子供のおもちゃで遊んだりしてもらったところ、だんだんと明るさを取り戻していきます。

そして、聞き書きのボランティアの方が、高山さんの話を、方言や話し方などできるだけその人らしさを残す形で記録していき、一冊の自分史の小冊子を完成させます。その自分史をデイケアのスタッフや奧さんが高山さんと一緒に読んでいくことで、高山さんがどんどん自分らしさを取り戻して元気になっていく様子がレポートされていました。

デイケア施設の、認知症ケア上級専門士の松田ヒトミさんは、認知症の方の話を聞き書きし、自分史をまとめて、読み返してもらうことでさまざまな記憶がよみがえって豊かな感情を取り戻していくし、またスタッフも、その方がこういうふうに生きてきたのだなとわかり、敬意を持って接するようになって、ケアの仕方が変わってきたと言っていました。

私は一般社団法人自分史活用推進協議会の活動で、自分史講座やセミナーをやるときに、自分史は単なる記録ではなくて、いろいろなメリットや活用法があるという話をしていて、その一つとして、頭を使うことで認知症の予防になるということも言っていますが、実際に認知症ケアの現場でこのように自分史が活用されている実例を見ることができてうれしくなりました。

このところ、自費出版としての自分史以外にも、テレビ局が自分史映像制作会社を立ち上げたり有名IT会社の社長が有望なスモールビジネスとして自分史を取り上げたりなど、自分史関連の話題がいろいろ出てくるようになりました。ちょうど『自分史作成キット』も発売されるということで、まさにシンクロニシティが起きているようです。この勢いで自分史の話題を盛り上げ、自分史を活用して自分らしく生きる人を増やしていければと思います。

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