竹内義晴の、しごとのみらい:ITmediaオルタナティブ・ブログ (RSS)

竹内義晴の、しごとのみらい

仕事とは?働くとは?組織作りやコミュニケーションを中心に、日々の気づきを綴ります。

プリウスのブレーキが問題となっていますね。これをお読みのあなたがプリウスにお乗りなら、「ボクの(わたしの)プリウスは大丈夫なのか?」と、きっと不安を抱かれているのではないかと思います。せっかく手に入れたプリウスに愛着を持っていればいるほど、心配ですよね?

「どのようなときに、その現象が起きるのか?「どのように運転すれば安全なのか?」という情報が少しでもあれば、あまり恐れることなく、プリウスを安全に運転できるかもしれません。

私は以前、ブレーキ(ABS:アンチロックブレーキシステム)の仕事に携わっていました。その立場から、「プリウスを安全に運転するために」というお話をしてみようと思います。

なお、今回のお話は、私自身が報道で知りえた情報を元にしたお話です。それ以外の現象が起きている場合、今回のお話がすべてに当てはまることを保証するものではないことを前提に、読んでいただければ幸いです。

このお話の前提

今回は、次の映像で見た情報を前提にお話しています。

プリウスの中で、何が起きているのか?

プリウスで起きている現象を、上記の映像の内容を元に、まとめると、次のようなことが起きているようです。

  • プリウスは、燃費向上のために回生ブレーキを使っている(回生ブレーキとは、ブレーキをかけた際に発生する熱を電力に変換し、利用する仕組み。)
  • タイヤが滑りやすい路面(湿ったマンホールの上、凍った路面、雪道など)を走行中に、ブレーキを踏み、タイヤがロック(ロックとは、車は動いているが、タイヤが止まってしまっている状態。急ブレーキなどの映像でよく見かけますね)しそうになった場合、ハンドルが利かなくなる状態を防ぐために、ABS(アンチロックブレーキシステム)を作動するように切り替える。
  • 切り替わる際に、1秒ほどのタイムラグが発生し、ブレーキが「抜けた」感じが起きる。

発生する頻度(推測)

上記の情報番組の映像にあるように、タイヤがロックするような路面が多い雪国では、その現象を多く確認できるかもしれませんが、雪がないような地域では、あまり体験することはないでしょう。

映像の中では、「路面に段差がある場合」とありますが、瞬間的にタイヤが路面から浮いた場合など、浮いたタイヤだけがロックすることによって、同じような現象が起きることがあるかもしれませんが、稀といえば稀です。

ですから、「全然気にする必要はないよ」とまでは言いませんが、あなたのお住まいが降雪地ではなく、一般の道路を運転しているのでしたら、さほど神経質になる必要はないのではないか?というのが私の意見です。

プリウスを安全に運転するために

報道の情報を信頼すれば、「ABSが作動しなければ、この状況は発生しない」ということを意味するのではないかと思います。つまり、「ABSが作動しないような運転を心がければよい」ということになるでしょう。

雪道や、凍結が多い今の時期。タイヤがすべることを想定できる場合には、タイヤがロックしないようにいつもよりブレーキをじんわり踏んだり、ポンピングブレーキをかけながら止まるような運転をするといいのではないかと思います。

また、もし現象が起きたとしても、一度でもその動きを体験していると、気持ち的に安心できます。路面が凍結しやすい、雪国にお住まいの方なら、ぶつかるものが何もない広い駐車場などに行って、今回の現象はどのようになるのか?を一度体験しておくことで、不安感はずいぶんと和らぐでしょう。

参考

新しいシステムが搭載された車に乗ると、「どのような動きをするのか」という体験がないために、そのシステムが初めて動いたときに、ドライバーは非常に違和感を覚えます。

たとえば、今では多くの車に標準装備されるようになったABSも、わたしが、初めてその動きを体感したときは、急にブレーキが抜けた感じがして、非常に違和感を覚たことを思い出します(ABSの動作としては正しい動作をしています)。

この、ABSの動作に対し、「ブレーキの不具合だ」と訴えるユーザさんもいらっしゃいました。

今回の「回生ブレーキの現象」は、ABSの動作とは異なりますが、メーカーさんの説明では、「お客様の感覚と、車両の挙動が少しずれていることによって・・・」と説明しています。メーカー側からしたら「こういうもの」、ユーザ側からしたら、「不具合」・・・そのようなギャップが生まれているのではないかと。だからといって、「こういうもの」のほうが正しいというつもりはもちろんありません。ユーザが違和感を抱かない車のほうが、いいに決まっていますからね。

いずれにしても、メーカーさんは対応するとのこと。ユーザの声に早く対応してくれるといいですね。それには、もう少し時間がかかるかもしれませんし、その間はご不安だと思いますが、むやみに不安がることもなさそうです。あなたのプリウスを今までどおり、愛着を持って運転していただけるよう、ご参考になれば幸いです。

タケウチ

昨日、知人が配信しているメールマガジンが送られてきました。案内に書かれたリンクをクリックすると、あらあら、デザインが大幅に崩れてしまっています。せっかくの文章も、背景と色がかぶって読めず・・・

わたしはFirefoxを普段使っています。IEで試してみると正しく表示されるものの、FirefoxやChromeなどのほかのブラウザはすべて崩れてしまうようです。ブラウザの仕様の違いに引っかかったのでしょう。

ページが崩れている旨、急いで知人に連絡しました。

最近では、顧客への告知はホームページがよく使われます。また、何か新しいものが欲しいとき、「インターネットで調べてから・・・」ということも多くなりました。水を飲む回数よりも、ブラウザにキーワードを入力する回数の方が多いという方もたくさんおいでですよね?

最初に抱く印象は意外と大切。ホームページを開いたときにデザインが崩れていたり、ページが読めない状態にあると「きちんと確認していないのだな」という印象を抱きます。そして、すぐにそのサイトは閉じてしまうでしょう。せっかく訪れていただいたのに、信用を損ねる恐れもあるかもしれません。

2010/01/05のマイコミジャーナルの記事「12月のブラウザシェア - ChromeがSafari抜く、Firefox 3.5は3位」によれば、ブラウザのシェアは

                                                                                                                                   
順位ブラウザシェア推移
1IE62.69%
2Firefox24.61%
3Chrome4.63%
4Safari4.46%
5Opera2.40%
6Opera Mini0.53%

とのこと。ベスト3まで動作確認すれば約90%をカバー。ひとまず安心といえるでしょう。

サイトを作ると、普段自分が使っているブラウザで大丈夫なら、それでOKと思いがち。複数のブラウザで確認することの重要性を、改めて感じた出来事でした。

タケウチ

ソフトバンクがUSTREAMに出資するそうですね。おはすかしながら、USTREAMとは何かをよく知らず、「あ、そうなのか」という程度で記事を見ました。

けれども、昨日の深夜(いえ、今日ですね)、USTREAMとは何かを見て、触れて、その素晴らしさに、久しぶりに興奮してしまいました。(ご存知の方にとっては当然のことなのかもしれませんが……)

Twitterのタイムライン上に、「これはおもしろい」といったつぶやきにあったURLをクリック。すると、神田敏晶さんの映像が流れてきました。しばらく見ていると、「あっ、これは、今リアルタイムで配信されているのか!」と気づきます。

ただ映像を一方的に配信するのではなく、Twitterで視聴者さんとやり取りしながら、リアルタイムで進められている映像配信を見て、とっても楽しかったんです。突っ込まれたり、それに反応したり、ビール飲んで「カンパーイ」したり。

これはまさにネット上の小さな放送局。特別な機材が無くても、お金をかけなくても、こんなことが出来てしまうのですね。こっ、これはおもしろい!

USTREAMを使って、情報を配信している方は多いのでしょうか?わたしも試してみたいと、早速カメラを準備。環境は整ったのですが、マシンパワーが足りないのかスムーズに配信できません。

もう少し、試してみたいと思っています。

タケウチ

加藤さんの記事日本の電子書籍元年。大穴はまぐまぐ!?を拝見しました。

有料メルマガについて言及されていますね。実はわたし、以前まぐまぐさんで有料メルマガを発行していたことがあるのです。

「お金をいただいて、電子媒体で文章を読む」という意味では、有料メルマガも電子書籍も同じ。そのときの経験から、電子書籍の可能性について、 一つの参考にしていただければ。

まずは、有料メルマガのお話から。

■有料メルマガの利益

まぐまぐさんの場合、確か6割が著者の利益になります。500円のメルマガなら、300円は自分の利益になるわけですね。現在の本の印税などから比べたらとてもよいですね。

■わたしが有料メルマガを始めた理由

それ以前から、まぐまぐさんで無料のメルマガを発行していましたが、無料では書きづらい、もっと濃い話をしたいと思い、有料版を始めました。無料版と有料版を両方発行していたわけですね。

もちろん、有料版は利益も得られるので、それも始めた理由の一つです。

■有料メルマガのメリット

わたしにとってのメルマガは、読者とのコミュニケーションツールです。有料版メルマガの読者さんは「お金を払ってでも読みたい!」という読者さんなので、この時点でかなり濃い関係が作れています。

もちろん、収益も大切なメリットです。

■有料メルマガをやめた理由

無料メルマガはタダなので、書き手も気楽にかけますが、有料メルマガはそれ以上のものをご提供しなければなりません。読者さんの期待も大きいでしょうしね。このプレッシャー結構大きかったです。

また、無料版と有料版を併用すると、書き手が別ならいいのですが、同じ人が二つ書いていると、有料で書いたことを無料でも書きたくなるんですよね。一人なので。「どこからどこまでが無料で、どこからが有料なのか?」このあたりの線をきっちり引いておくことが重要かもしれません。

期待へのプレッシャーや言葉選びで、執筆に非常に時間がかかりました。「伝えたいのだけれど、上手く言葉にならない……」こんなジレンマが結構続きました。最終的には、無料版のほうが読者さんとコミュニケーションが図りやすいことに気づき、有料版はやめることにしました。

■有料版の難しさ

一言で言えば、読者を集めることです。わたしの場合、無料のメルマガの読者さんが有料メルマガを読んでくださいました。無料メルマガから有料メルマガの読者になっていただいた割合は1.7%でした。無料メルマガでよい関係を築けたおかげで、それでも数十名の方にお読みいただくことができました。

著名人の方なら、いきなり有料メルマガを始めても読者は集まるかもしれません。一方で、わたし自身が「本なら買うけれど、いくら著名人でも、よほどのことがない限りお金を払ってまでメルマガを読もうと思わない。」ように、読者さんを集めるのは結構難しいかもしれません。

有料メルマガの読者を集めるために、無料メルマガを発行するようなことも必要かもしれません。こうなってくると書き手としては大変で、上に書いたジレンマのようなものが生じてきます。

また、無料メルマガ自体が、新規で登録していただくのは以前よりも難しくなったなという感じもあるのでなおさらです。

最近注目を集めている電子書籍も、著者としての機会は格段に増えるのでうれしいですよね?その一方で、読んでいただく仕組みを作るまでが大変なのではないかと思っています。

でも、これって、パンでも、本でも、電子書籍でも、どの商品を考えても当然の話で、いくら商品が良くても手にしてもらうまでが大変なわけです。かつて、「インターネットに商品をのせれば楽に儲かる」というのが幻想だったように、電子書籍の機会ができたからといって楽に儲けられるわけではない。

けれども、その機会ができたことはだけでもすばらしいこと。電子書籍を読者さんに届ける仕組みを試行錯誤しながら構築していくことが、電子書籍の可能性を広げる一つのポイントなのではないかと思っています。

タケウチ

電子書籍が話題になっていますね。

ハードウエアについてはいろんな話題がありますが、それに載るコンテンツについては、あまり話題に上がっていないような気がします。

次の紹介しますのは、3月に出版する新刊を担当してくださっている、わたしの本の編集者さんの意見です。編集者さんのブログ記事によれば・・・
(語尾等、一部編集。原文は電子書籍用に組み直さないのって、やっぱおかしいよねで。)

  • ウェブやBlog、メルマガなど「ディスプレイで読む用」に書かれた文章を「本」にするときは、「本で読む用」に編集・整形している。そのままだと「本」としては読みにくいため。
  • 「本で読む用」に書かれた文章を「電子ブック」にするときは、「ディスプレイで読む用」に編集・整形しなおすべきでは?そのままだと「電子ブック」として読みにくいのでは?
  • 本が縦書きだからといって、電子ブックも縦書きであるべきとは思わない。むしろ横書きのほうが、ディスプレイ上では読みやすいかもしれない。
  • 紙面では太字処理で強調しているところも、そのまま太字処理するよりは、むしろ改行や空き行を上手に使って強調したほうが、ディスプレイ上ではイメージを把握しやすいかもしれない。
  • ディスプレイで読んだときに読みやすい・見やすい「文章の組み方」って、紙上でのやり方とは違うはず。ディスプレイのサイズや表示フォントのサイズで「見え方」が変わってくる可能性が高いのだから、それを前提にした「組み方」が必要なはず。
  • そういう処理をせず、単純に「いまある本のデータを電子ブック化」しても、きっとユーザーにとって使いやすい・読みやすい電子ブックにはならない。

とのこと。

この視点って、すごく大切なような気がするんですよね。最近、いろんな媒体で文章を書いてみて、この意味がとてもよくわかります。

■たとえば、本なら・・・

今、本の校正を進めています。本を書くとき、最初はWordで書きました。出版社に送り、校正紙になると、同じ文章なのに雰囲気が全然違います。縦書き、横書きの違いもあるでしょうし、フォントの違いもあるでしょう。編集者さんによる、改行などの、読みやすさの編集効果も大きいですね。

■たとえば、新聞なら・・・

今、新聞に寄稿しています。モニタ上で横書きで書いた文章が、縦幅が短く、帯状で、縦書きの記事で紙面に掲載されると、同じ文章がなんだか硬い感じに変わります。 周りが活字だらけなので、そう感じるのかもしれません。

■たとえば、ウェブサイトなら・・・

同じ文章でも周りのデザインが加わるだけで雰囲気が変わりますし、それが異なるサイトに配信されたとき(ITmediaに寄稿した文章がmixiニュースでも読めるような)、同じウェブ上で見ている文章でも、また雰囲気が変わります。

媒体に文章が載った後で、「ここは○○のほうが、もっといいな」ということをよく経験するのです。

オフィス文章のフォントを変えるだけで、雰囲気が全然違うということを私たちはよく体験します。それならば、電子書籍もそれに合うような組み換えが必要なのではないでしょうか?ひょっとしたら文章の書き方(言葉選び)自体にも手を入れたほうがいいのかもしれません。

いくらハードウエアがよくても、コンテンツがなければただの箱。電子書籍にするなら組み方の視点もすごく大切なような気がします。

タケウチ

Business Media 誠の年収1000万以上でもリストラに不安 95%が自分の市場価値を意識という記事を読みました。

会社の業績不振によるリストラについて聞いたところ、74%が仕方ないと回答。また、57%の人がリストラに対する不安を持ちながら仕事をしていることが分かった。

とのこと。年収に関係なく、「今まで当然のようにあったものが、急に無くなる」ことへの不安は自然のことです。この不安がどこから沸き起こってくるのか……それは、ひょっとしたら、経験したことのない「底」がどんなところなのか?という恐怖なのかもしれません。

私はリストラではなく、自ら会社を辞めましたが、新たな仕事がなかなか軌道に乗らず、資金が無くなっていくときの「底に落ちていく恐怖」は本当に怖かった……。それはまるで、底がどこだかわからない深い海に沈んでいくような感じとでも言いましょうか。

けれども、底についてしまったら意外と浅かったのです。「あっ、底はこのぐらいなのか。意外と怖くないのだな」ということを知りました。「底はあのぐらいだから、ここで踏ん張れはどうにかなる」「新たなことに挑戦して失敗しても、あのぐらいに戻るだけ……」。底を知っているおかげで、どんな状況になっても「どうにかなる」と思えるし、あまり怖くなくなりました。

私が底が浅いと思えた理由に、家族に守られているというのがあります。親と同居していますので、最悪、頭を下げれば寝床とご飯だけはどうにかなる。雪が解ければ野菜を作ればいい……そんな最悪の状況が回避できるのも、あまり怖くない大きな理由です。だからこそ、ケガをせずに底を知ることができたのでしょう。

「もし、リストラにあったら……」こんなことは考えたくないのが普通ですよね?でも、リストラされるのは多くの場合突然です。そのような状況におかれたとき、会社のせいにしても何も改善されません。

それならば、もし、そうなってもどうにかなるように、「一年ぐらいは働かなくてもいいように貯蓄をしておく」「親兄弟・周囲とのいい関係を作っておく」「リストラを機会にできるような、新たに仕事を起こす準備(勉強などの自己投資)を常々しておく」など、環境作りを普段からやっておくと比較的安心できるのではないかと思います。

これからは大きな流れが変わりそうです。それはすべていい意味での変化ですが、その途中には不況やリストラのような、社会の混乱もまだまだあるでしょう。次の流れを新たな気持ちで迎えられるように、準備をしておくといいのかもしれません。

タケウチ

苦境を乗り越える「感謝力」の磨き方

という記事に、mixiやホームページからの問い合わせなど、各所でたくさんのコメントをいただきました。ありがとうございます。

いくつかのコメントについて、返答させていただこうかと思います。

■「感謝力」という言葉

今回は、タイトルや記事中に「感謝力」という言葉を使いました。

「最近、やたらと『力』という文字をつけるのが流行っているの?」
「記事はいいのに、タイトルが……」

というコメントをいただきました。

「感謝力」という言葉を使う前には「感謝の心」という言葉を使っていましたが、「心」という言葉の響きに、なかなか変えられないような印象があるなと思いました。

感謝っていうのは体質みたいなもので、習慣になると自然と「うれしい、ありがたい」と思えるようになる経験をしてきました。言い方を変えると後から身につけることができます。そこで、「上げられる」という意味を言葉の中に持たせたかった……それに合った言葉は何かと考えたら「力」という言葉が浮かんできたので、「感謝力」として使ってみました。

■経営層やリーダー層が「そう思って(意図的に)」言うのはどうなの?

これは、とてもいい視点ですね。恐らく、「メンバーの意図的な操作(コントロール)になるのではないか?」というご指摘かと思います。

記事の中で、

社員、メンバーの感謝力をより高める別の方法もある。それは経営層やリーダーであるあなた自身が率先して、メンバーに感謝の気持ちを伝えることだ。「うちの社員でいてくれてありがとう」「君がいてくれるおかけで、本当に助かるよ」など、普段心の中にある気持ちを、言葉に出して伝えよう。

と書きました。

確かに、ご指摘の通りかと思います。使う側が「思う通りに動かしてやろう」と思って言葉にするのと、「ありがたいな」と思って言葉にするのでは大きな違いがありますよね。

言い換えます。

操作術のような「テクニック」として使うか、純粋な気持ちを伝えるかの違いですね。「コントロールしよう」と思って使っている人の思い通りにはなりたくないと誰しもが思いますよね。

これまでの経験では、テクニックを使うことで一時は上手くいくかもしれませんが、そればかりでは次第にうまく行かなくなります。どうやら、言葉以外の無意識の情報として、思いも相手に伝わってしまうようです。

結果的に、上手く行かないことで悩むのは「テクニックとして使った側」なのです。

一方で、かつてのわたしがそうだったように、最初は心から「うちのメンバーでいてくれてありがたい」と思えないかもしれません。けれども、言葉をかけ、相手の笑顔やうれしい表情を目の当たりにすることで、「自分のかけた言葉で相手がうれしがってくれた。うれしい。」と感じることに気づくでしょう。これ自体が、言葉をかける側の感謝の気持ちを高めることにつながっていくと思います。それを続けることで、本当に心から「うちのメンバーでいてくれてありがたい」と思うようになりました。わたしは、そういう経験をしてきました。

■その他

みなさんの中には、「感謝の言葉をかけたからといって、相手がうれしいと思うとは限らない」「いちいち感謝するのなんて、面倒くさい」「何をいまさら・・・」などのご意見もおありかと思います。立場が違えば考えも違いますし、それは、それでいいのではないかと思います。もちろん、今回お話したことだけでうまくいくわけではないですからね。

けれども、もしあなたが仲間をまとめる立場になって、「周りの仲間が動いてくれない」「どうしたらいいのか全然わからない」という状況になった時、試行錯誤の一つのアイテムとして思い出していただければそれでかまいません。

■最後に

コメントの中で、「感謝って大事だよね。感謝しなきゃね」というコメントもありました。不思議に思われるかもしれませんが、わたし的には、この記事を通じて「感謝しなさい」「感謝が大事だ」と伝えたいわけではありませんでした。

なぜなら、本文には、

 本当の感謝とは、「感謝しなければいけない」と頭で考えている状態ではなく、うれしい、ありがたいという感情が自然に内面から芽生えてくる状態を指す。感謝とは、気持ちを体で「感じる」ことなのだ。

と書きましたが、「感謝しなきゃ」は、頭で考える状態を作ってしまうので。もちろん、そう思ってしまうのは仕方のないことなんですが、頭で「考える」ことよりもむしろ、とりあえず言葉を発してみて欲しい。そして、仲間のうれしそうな表情を見て、あなた自身の中に「うれしい、ありがたい」が生じることを感じて欲しい。そうすることで、仲間の感謝力も上がり、あなたの感謝力も上がることを体感して欲しい・・・そう願っています。

最初に言葉を発するのは勇気が要りますよね?その気持ち、よく分かります。それでも、「誰かが何とかしてくれるだろう」と待つのではなく、あなたから「やってみよう」と行動しようとするその姿に、敬意を表します。

タケウチ

社員が顧客に感謝できることって、大切ですよね?顧客に感謝できるからこそ、仕事自体も「○○しなければならない」から「○○したい」に変わっていくのではないかと思います。

たとえば、あなたの会社の応接室を、あなたの部下に掃除してもらうシーンを思い浮かべてみてください。仕事だと思っていれば「掃除しなければならない」ですが、今日もお客様に気持ちよく過ごしていただきたいなと思えれば「今日も掃除をがんばろう」と思うでしょうし、「このパンフレットは、もう少しきれいに陳列したほうがいいかな?」などという気づきも生まれるのでしょう。

もしあなたが経営層やリーダー層ならば、一度ぐらいは「顧客に感謝しなさい」「ほかの部署の人に感謝しなさい」と口にしたことがありませんか?けれども、メンバーはなかなか感謝の大切さを理解してくれないんですよね。そのお気持ち、よくわかります。あなたがこれまで苦労してきて身につけた「顧客への感謝の気持ち」「周囲への感謝の気持ち」が、仕事の成果につながるんだということを知っているからこそ、その気持ちをメンバーに伝えたいですよね?

さて、ここで少し立場を変えて、「感謝しなさい」と言われる立場に立ってみたいと思います。たとえば、「奥さんに感謝しなさい」「ご主人に感謝しなさい」「親に感謝しなさい」でもなんでもいいです。けれども、「感謝しなさい」と言われてもなかなかできないことを、私たちはよく知っています。(もちろん、わたしもそうです。)

「感謝しろと言われても、なかなか感謝できない・・・」

実は、これ、わたしが小さい頃から思っていたことなのです。少なくても、高校生の頃にははっきりと自覚していたように記憶しています。いえ、正確に言えば、「感謝しなさい」と言われて感謝できないわけではありません。もちろん、「感謝しなきゃな」とは思います。そうすることで、「あんなこともしてもらっていた」「こんなこともしてもらっていた」という気づきを得られることもあります。けれども、普段何気なく「うれしいな」「ありがたいな」と感じる時と、「感謝しなきゃな」と思うときの感覚には、明らかな違いがあることを知っていたのです。けれども、その違いを知りながら「そういうものだ」と思い込んでいました。

それから、心理学等を学ぶようになり、これらの違いに気が付いたのです。その違いは、一体なんだと思いますか?また、これに気が付いたら、身につけさせにくい「感謝の心」を周囲に身に着けてもらう方法も分かるようになりました。

ITmediaエンタープライズに寄稿しました。
ビジネスマンの不死身力:苦境を乗り越える「感謝力」の磨き方

私の意見では、本当の感謝とは、頭で意識的に感謝しなきゃと「考える」ことではなく、無意識に「感じる」ことだと理解しています。ですから、社員に感謝力をつけて欲しいなら「感謝しなさい」と考えてもらうのではなく、感じてもらうことが大切なのです。

そのためには、一体どのようにすればいいのでしょうか?

詳しくは、本文で・・・

タケウチ

家族に言われて気がついたんですが、今日は39歳の誕生日でした。

Twitterで「今日は誕生日です」とつぶやいたら、フォローして下さっている方だけではなく、その先の方からも「おめでとう!」というメッセージをRetweetしていただいて、なんだか心が温まりました。
(↑お祝いメッセージをいただいたみなさん、ありがとうございました!)

しかも、その反応の早いこと早いこと。ブログにはないリアル感を感じました。

Twitterを使ったこういうやりとりは楽しいし、うれしいですね。誕生日になったら、「今日は○○さんの誕生日ですよ~」みたいなTweetがフォロワーに飛んで、みんなが「おめでとう!」とつぶやいてくれるようなサービスがあったら、大したことではないけれど、なんだか心温まるだろうな~と思いました。

タケウチ

原口 佳典さんのご著書を読みました。

100のキーワードで学ぶコーチング講座

100のキーワードで学ぶコーチング講座

この本は、「変な本」です(変というのは、「異質の」という意味です)。

と言いますのも、今まで私が見てきたコーチングに関する本の中で、初めて出会った本だからです。

今まで私が出会ったコーチングの本の多くは、「コーチングのテクニック」について書かれていました。ですが、この本の目次はこのようになっています。

第1章 コーチングとは何か?
第2章 コーチのテクニック
第3章 コーチの視点
第4章 コーチングのテーマ

テクニックは第2章のみです。この本の中では、このように書かれています。

「コーチングの入門書や雑誌の記事などを見ていると、残念ながら、まだまだコーチングは、上司が部下をコントロールするテクニックだと思われていたり、言葉かけや態度といったマナーの延長線上にあるビジネススキルだと思われていたりするようです。」

テクニック(やり方)は手段です。本来、目的(あり方)があってこそテクニックが生かされるはず。本質をついているのではないかと思います。

さらに面白いのは、タイトルにあるように、この本はキーワードから知りたい内容を検索できるようになっている点です。参考文献も豊富に紹介されていま すので、この本を入り口にして、さらに深く学ぶこともできるのではないかと思います。キーワードのリストはAmazonでご確認ください。

もう一つ、この本の特徴は豊富なケースです。解説だけ読んでもわかったような気になるけれど、使おうと思うと使えない……という部分を払拭するために、 コーチングを活用している方々の体験談が豊富に含まれています。(実は、わたしの体験談も6箇所ご紹介いただいています。)

人間関係や問題解決に役立つヒントや視点が見つかる一冊です。

タケウチ


プロフィール

竹内 義晴

竹内 義晴

テイクウェーブ代表。
リーダー層を中心としたビジネスコーチング、エンジニア教育に従事。「今できることを、淡々とやる」が最近の信念。

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