ソフトウェア製品開発現場の視点

グローバライゼーションエコシステム

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ここ数年、グローバライゼーションという言葉を目にする機会が増えています。以前から言われていたことですが、日本国内のビジネスだけでは厳しいので、海外に目を向けるという企業が増えてきたということだと思います。私はソフトウェアの国際化、言いかえると「グローバライゼーション」を専門の一つとしてやってきました。その過程でソフトウェアのグローバライゼーションは、単に画面に表示される文字を英語(または他の言語)にすればよいという単純なことではなく、ソフトウェア開発の仕組みから、会社の組織や運営に至るまで、関連する会社機能のすべての部分でグローバライゼーションへの考慮が必要だということを感じました。たとえば海外の会社と契約するためには、契約書を担当する法務機能がグローバルに対応している必要があります。

ところが最近、社内のグローバライゼーションでは十分でないケースが多くなってきました。ビジネスを行う上で、パートナー企業の果たす役割の重要度が上がってきたことで、パートナー企業がグローバライゼーションに対応しているかどうかが重要になってきています。

たとえば、自社製品のマニュアル作成を外部の企業に委託するということを想定してみます。その製品の販売先が日本に限定されているならば、日本語のマニュアル作成能力だけで、パートナーを選べばよいのですが、もしその製品を将来海外で販売していくつもりがあるのならば、日本語だけでなく海外の言語のマニュアルを一度に作成できるパートナーを選んだほうが、日本のマニュアルを後から別の会社に翻訳を委託するよりも効率的です。ところが、このようなグローバライゼーションに対応したパートナーを日本国内で見つけることは簡単ではありません。

グローバルなビジネスを目指そうとする企業は、パートナーとして必然的にグローバルな企業を選ぶこととなり、グローバル化した企業だけでエコシステムを完結させてしまう傾向が強くなります。もし、グローバル化が進んでいくと、グローバル化に乗り遅れた企業は、グローバル化していないという理由だけによって、競争力を失うということが起きるように感じています。スピードが求められる時代において、案件があったらグローバル対応するというのではなく、戦略的にビジネスをグローバル対応しておくことが重要だと感じています。

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