オルタナティブ・ブログ > Software Development >

ソフトウェア製品開発現場の視点

日本最後のホバークラフトが運行を終了

»

大分市内から大分空港へのアクセス手段として、1971年に大分空港が国東半島に移転して以来運行されてきた、ホバークラフトが運行を終了するという話を聞いた。ホバークラフトについては、アセンディアの酒井さんのブログにも書かれていた。

ホバークラフトを運航してきたのは、大分ホーバーフェリーという会社で、大分市内にあった旧大分空港の跡地と国東半島にできた現在の大分空港の間の海上を高速のホバークラフトで直線的に結ぶことで、重要な交通手段であった。国東半島の現在の大分空港ができた1971年頃は、大分市内から大分空港へバスで行こうとすると、道路が十分に整備されていない別府市内を通らなければならならず、頻繁に渋滞による遅れが出ていたので、海上交通のホバークラフトは、風が強い日を除けば、信頼性の高い空港アクセス手段であった。しかし、空港アクセス道路と大分自動車道の整備が完成してからは、バスの遅れの心配が解消されたので、私も大分の中心部に直行するバスを利用することの方が多くなってきていた。

ホバークラフトは、1970年前後は大分以外でも、本州と四国を結ぶ連絡船や鹿児島市内と指宿を結ぶルートなどでも運行されていたが、他のルートはすでに廃止となって、大分のホバークラフトが日本唯一となっていた。他の船と比べて最大の特徴は、陸の上も走れるということで、1970年頃は未来の乗り物という印象が強かったが、ガスタービンの力で胴体の下に空気をためて大きな音を出しながら浮き上がる様子をみると、残念ながら21世紀のキーワードの「エコ」とか「CO2」には結びつけにくい。

陸上を走れるという特徴を持ちながら、実際は海上のみで使われることが多かったホバークラフトであるが、大分空港にはホバークラフトの走行路があって、陸上走行を楽しめる(?)。

廃止の噂を聞いたのが最近だったので、私は10月末の運行終了までにもう一度乗ることができないのが残念である。大分へ行くことがある方は、最後に一度お試しください。

Comment(4)