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クイズ番組の先の自然言語分析をめざすIBMのWatson

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本日IBM東京ラボラトリー開設ということで、栗原様にお願いして、開所記念セミナーに参加してまいりました。

「Future Watson」と「Future IT」という2つのパートから構成されていたのですが、一番興味深かったのはやはりWatson。
米国の人気クイズ番組「Jeopardy!」に参加したことで有名になりましたが、その自然言語分析の仕組みについて説明いただきました。

このクイズ番組への参加には、Wikipediaや各種ニュース,歌の歌詞の他、過去の出題と正解情報をデータベースとして蓄積し、

 内容の解析 → 解答候補の生成 → 根拠の探索と評価ポイントによる確信度の計算 → もっとも確信度の高い回答の洗い出し

により回答を導いているとのことです。
この知識ベースを産業別に切り替えることによってビジネス展開を図るという流れだそうで、まずは医療研究分野に取り組んでいるとのことです。

この説明の中で興味深かったのはクイズ番組は1つの問題に1つの答えというシンプルな情報モデルだということ。
実社会では問題(質問)自体があいまいであったり、もしくは回答が一つに絞れないことがあり、Watsonのビジネス展開においてはこの課題の取り組みを進めていくそうです。

なるほど、クイズ番組というのは質問と答えの組み合わせも数多く用意できますし、モデルとしては確かにシンプルなのでしょう。

自然言語分析は奥が深いと感じながら帰ってまいりました。

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