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モバイルシフトとソーシャル化によって変化するネットの世界を、読者と一緒に探検するBlogです。

2008年パーソナルラウンドアップ:IT業界5大ニュース in 2008

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今年も残すところあと4日。

例年にならって、2008年を振り返っての十大ニュースを選出しよう、と思うのだが、実のところ10個も選べないことに気がついた。そこで今回は5つに絞らせてもらった(すみません、怠慢かもしれません)
ちなみに2007年の十大ニュースと2008年の予想は以下の通り。

2008年のネット業界に関する考察(個人的メモ)
2007年 十大ニュース(選者:自分)

第一位:iPhone 3G登場
Nobiさんが常に使うフレーズ「Web2.0 in your pocket」というのはまさしくiPhoneの本質をついている。僕はWebとリアルの融合こそがWeb2.0が担う方向性であると主張してきたが、手のひらでインターネットを活用することの楽しさや素晴らしさを実感させてくれたのが、このiPhone 3Gだ。iPhoneは、世界を確かに変えた。その変質と結果を いきなり受け止めることができた人はまだまだ少ないが、新しい世界への入り口、ドアを確かに開けてしまった。来年はさらに多くの人がその凄さに気づくだろう。

第二位:Googleストリートビュー iPhoneでも利用可能へ
iPhoneの凄さを誰かに伝える際に、もっとも効果があるのがGoogle Mapsとストリートビューだ。PC/Macで見るよりも、遥かに大きな衝撃が小さな画面を通してダイレクトに伝わる。僕はこのiPhone上でのストリートビューを確認したとき、全身の毛穴が開くほどの興奮を覚えた。まさしく現実世界がネットに染み通り始めた瞬間を見たからだ。


第三位:オバマ次期大統領、Twitterを含むソーシャルウェブを大活用
初の黒人大統領誕生を支えたのは、ネット越しに資金提供を行った無数の市民だった。TwitterやFacebookなどの新興ソーシャルメディアをフル活用した大統領として、オバマ氏は歴史に残るだろう。ケネディはテレビ時代の大統領と呼ばれた。オバマ新大統領はネット時代の大統領だ。彼が今後ソーシャルウェブをどう扱っていくか。非常に見物である。

第四位:MS、Yahooの買収を断念
拙書『アップルとグーグル』を書き始めた頃には、MSは間違いなくYahoo!を買ってしまうだろうという勢いがあったが、結局Yahoo!のMS嫌いは徹底していて、世紀の買収劇は失敗に終わった。1年経って、MSもGoogle打倒の有効策を見いだせていないし、XP→Vistaへの移行はもはやあきらめて次のOSへの期待感をあおることに躍起になっている。その陰でネットブックがXPを採用することで同OSの寿命を無駄に伸ばしてしまうとやや皮肉な状況にある。AppleがMac OS Xを大成功させ、しかもiPhoneにおいてスマートフォン用OSとしても見事な成果を挙げたこととは対照的である。
また、Yahoo!もジェリー・ヤンCEOを切り捨てる結果になり、混迷から脱出できていない。MSはともかくとして、米Yahoo!は、いまのままでは2009年もまた非常に苦い1年になるだろう。


第五位:Google とT-Mobile Androidケータイ G1を発表
iPhoneの良きライバルとして市場を形成できるかどうかはまだ分からないが、AndroidがついにモバイルOSとしてデビューした。僕は使わない、iPhoneを今後も使い続けるだろう。しかし、絶対的なシェアで言えば、Androidは3年以内に世界のスマートフォンの主流になると思う。

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