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原付125cc化と高速での大型トラック90km/h走行

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先週、警察庁から個人的に関心の高い二つの発表がありました。

一つ目は、「二輪車車両区分見直しに関する有識者検討会」報告書についてです。
「最高出力を4kW以下に制御した総排気量125cc以下の二輪車を、現在は総排気量50cc以下に限られている一般原動機付自転車に新たに区分する」そうです。4kWは約5.4psです。新たな排ガス規制に対して、50ccのエンジンでは排ガスを浄化する触媒が十分に温まらず効果が出ないため、エンジンの排気量を上げる、と言う話。

それはわかりますが、当然ながら車体は重くなり操作性が変わるだけでなく、ブレーキ含む構造に影響し価格も間違いなく上がります。前者は上記報告に評価結果が書かれています。評価車両では、50ccクラスに比較し、125ccクラスは重さが20kg程度重く、一般運転者を対象とした試乗で重さを意識する意見もありました。面白かったのは、初めてバイクに乗る人でバイクに対する前向きな意見が多かったこと。このような機会があれば、バイク人口が増えるかもしれません。

ところで、報告書の中に気になる記述がありました。「現行原付は、その運転に高い技能を要しない」そうですが、何が高い技能なのでしょう? 軽く考えすぎです。

さて、二つ目は高速道路における車種別の最高速度の在り方に関する有識者検討会の提言についてです。今は概要のみあります。90km/hを上限とする速度抑制装置が既に装着されているのに対して、抑制速度はそのままに最高速度を90km/hとするだけです。大型トラックの実勢速度が87km/hだそうですから、現状追認でしかなく、実態はあまり変わらないでしょう。

また、運送事業者に対するヒアリング結果の「最高速度の引上げは(中略)メリットがある」と言いつつも、「最高速度の引上げよりも、荷待ち時間の短縮等、物流負荷の軽減が図られることが必要」が興味深く、運送事業者にとって意義が弱いようです。

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