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ネット初心者に送るTwitterを使う時に注意すべき点。~Twitterリテラシ~

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どんなコミュニケーションメディアでも、その利用には注意が必要である。

口頭でも、電話でも、手紙でも、電子メールでも、それぞれ、 マナーや注意が存在する。特に最近、急速に普及している Twitter でもマナーに関する意識の必要性は当然だ。また、新しいコミュニケーションメディアならではの 危険性も理解すべきである。

ところが、こういったネットメディアに関しては、マナーや危険性に関する 意識が薄れている人がいるような気がしてならない。

その理由としては、 これまでのインターネットではインスタントメッセンジャーや IRC と いった、気楽な文化が共有されてきた、という背景に加え、 2ch やニコ動といった匿名で記入可能な掲示板やコメント欄が多く存在し、 それなりの認知度が高いことも影響があろう。

特にケータイメールに慣れている今時の若者にとってみれば、 ショートメッセージであるTwitterへの親近感は高いと思われる。

私自身はケータイメールのヘビーユーザではないが、学生とのかかわりの 中で、彼らの安直なメディアの使い方を経験しており、友達同士の 延長で教員とのメールのやりとりを行う感覚に、驚かされたことがある。 すでに大規模なユーザ数となったmixi や GREEといったクローズドな SNSでも、ケータイメールと同様に、マナーや危険性の理解なく、お手軽な利用が進んでいるように見受けられ、私としては心配な限りである。

ネット初心者がTwitter 利用において注意すべき点

Twitter は、インターネットにオープンなシステムであるため、 これまでの匿名性の高い掲示版やSNS、ケータイメールに慣れていても、 インターネットの初心者にとっては、気を付けておくべき点があると思われる。

そこで、本エントリでは、Twitter の利用において注意しなければいけない点を 挙げてみることとした。一種のTwitter リテラシと言っても良いかもしれない。 Twitter を気楽に使う前に、一読をお勧めしたい。また、近くにTwitter を始めたばかりの人がいれば、ぜひ勧めていただきたい。

Twitterのポジティブ面については、多くの著書やコメントがあるので 今回はあえて挙げない。むしろ、Twitterの暗黒面を取り上げてみる。

Twitter上で匿名はあり得るのか?

つぶやきから

Twitter 上では、匿名を保ち続けるながら、つぶやき続けることは 困難である。 IDやプロフィールを匿名にしていても、友人や日々の出来事、関連する 話題から本人が特定できてしまう場合がある。 うっかりイベント等への参加情報を流してしまったりすれば、 イベントの参加者として分類可能である。 長期間これらを続けていれば、住んでいる地域、仕事の種類、 友人などが少しづつ判明してしまうであろう。

フォローから

フォローする、ということは、一般に「その人のつぶやきを見たい」 ということを示している。すなわち、つぶやきそのものに興味があるか、 人に興味があるか、の2点である。 多くの場合、直接の知人をフォローすることになるため、 知人のネットワークをある程度推定することが可能になる。 また、興味の範囲からも仕事や趣味が推定できる可能性がある。

フォロワーから

フォロワーが多い場合、一般に匿名性はほぼ無いといっても良い。フォロワーが多いのは、 多くの人に認識されている、という事を示している。また、フォローとフォロワーと 双方に含まれるユーザは、知人である可能性は高い。

List から

最近導入された List 機能で分類されてしまうと、個人の属性がある程度 わかってしまう恐れがある。 例えば、河口のアカウント @nkawa は、nagoya や、academic、wideと いった List に含まれており、これだけでも名古屋の研究者で、 WIDEプロジェクトメンバーということがわかってしまい、 これだけでほぼ、個人が特定できてしまう。

上記の点から、ある程度、継続的につぶやき、それなりにフォローし、フォロワーを得るならば、匿名を続けることは困難といえよう。 すなわち Twitter をある程度活用する場合「個人が特定される」可能性が高いことを十分に意識して利用する必要がある。

匿名であり続けるためには

匿名であり続けるためには、以下の原則を守る必要がある。
(これは、Blog等で匿名を守る場合も同様である)

  • 自分の属性に関する話題はつぶやかない  
  • イベント等でリアルタイムにつぶやかない  
  • 現在の場所に関してもつぶやかない  
  • 知り合いをフォローしない

例えば、だれもフォローせず「つぶやく」専用のアカウントを 作ることによって、個人の属性を隠すことが可能になる。 一方、情報収集には、単に「つぶやかない」だけの フォロー専用のアカウントを作れば良い。 しかし、こう挙げてみると、匿名性を守るためにTwitter の利点をほとんど 活用していないようにも見える。

では「匿名性」をあまり意識しない場合、すなわち「個人が特定される」可能性を考えた場合の Twitter の暗黒面について考えてみよう。

Twitterでの発言は、簡単には消せない可能性がある

もちろん、削除ボタンが存在するので、Twitter 上からは消せる。 しかし、今や多くのWebサービスがTwitterからの情報を受けて稼働している。 Twitterに記入すると同時に、それらのサービスで記録されてしまう 可能性がある。また、多くのユーザは専用クライアントでTwitterを 利用している。多くの専用クライアントはデータをローカルで保存するため、 削除したつぶやきも各ユーザのクライアント上には残ってしまう。 また、Twitter検索といったサイトからは 過去のつぶやきを検索することが可能であり、Twitter本体ではすでに検索できなくなっているような つぶやきも記録に残っている場合があろう。

個人の発言として参照される可能性

その場では、なんとなくの気楽に行った発言でも、後から見返すと、とんでもない発言である場合もある。 インタビューなどで、前後を編集されてしまうと、まったく違うニュアンスになりうると同様、つぶやきも、個人の発言として、単体で参照される可能性を持つ。

例え、他人を中傷するものでなくとも、発言があまりに失礼であったり乱暴であると、本人の人格が疑われることもあろう。約束を破ったり時間に遅れたことを謝るようなつぶやきが多い人は、 それが事実かどうかは別として、時間や約束にルーズだと思われる可能性もある。

さらに、今後は、就職活動を行う場合などに、Twitterのアカウントを調べられることがありえる、という点をよく意識しておくと良いかもしれない。 もちろん、婚活でも同様であろう。

これまで就職活動をする際には、Blogをやっていると有利という話はよく聞くが(新卒ではなく、中途の場合は特に)、 今後は Twitter でのつぶやきの内容や雰囲気も大事になるかもしれない。 個人のつぶやきは、非常にその人を表すものになるからである。

ただ、普段無口な人でも、つぶやきで人格を演出できる可能性もある。

 

Twitter リテラシまとめ

以上、まとめると

  1. Twitter で匿名を保つのは困難だ
  2. 一度つぶやいたら消せないと思え
  3. 将来の就職先や結婚相手が見ると思ってつぶやけ

ということになる。
ぜひ、これらを意識した上で、 Twitter を楽しんでほしい。

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