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”情報通信テクノロジは人々を幸せにする”を信条に、IT業界やアジア・中国を見つめていきます。

ウノミー(鵜呑み〜)は日本を救うのか?

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ウノミーとは?
 
人の言っていること、書いていることを、そのまま信じてしまう(鵜呑みにしてしまう)純粋な愛すべき人々を指す。
 
 
ウノミーの功罪
 
 
このタイプの人々はほとんどの場合、人畜無害である。
 
しかし、リーダーや管理職、その他影響力を持つ人々が鵜呑み〜の場合、その組織は決して少なくはない影響を受けることがある。
 
 
ウノミーの種類
 
 
イノベーション・ウノミー
 
最新技術が世に出てくる時には、往々にしてその革新性や有用性をアピールした発表がなされる。その発表にイノベーション・ウノミーが飛びつき、新技術の凄さを更に増幅し、周囲に伝えていく。 イノベーション・ウノミー達は、最新技術を誰よりも早く知り、その優位性をより早く理解していることをアピールしたがる。 しかし、必ずしも類似のもの、既存のもの、代替のもの等との冷静な比較分析や俯瞰的な検討を行われているとは限らず、イノベーション・ウノミーを中心としたブームは、あっという間に幻滅されてしまうこともありがちである。
 
 
テクノロジー・ウノミー
 
製品やサービスの技術的仕様を崇拝しがちなウノミーである。自動車や家電製品のカタログの最後のページにある仕様比較表を見てしまうと最上位製品以外はダメな製品と考えてしまう。用途によって必要な機能や性能は異なるはずなのだが、テクノロジー・ウノミーにとっては技術的仕様で劣る製品は欠陥品であるかのように思えてしまう。また、テクノロジー・ウノミーは、ショールームで自分自身で試用する前に雑誌やWebの製品比較記事を熟読してしまうため、バイアスのかかった試用結果となってしまい、比較記事の内容を肯定するばかりでなく、増幅した評価となりがちである。単なる鵜呑み~ではなく、増幅ウノミーである。
枯れていない新技術を適用してシステムを組んで稼働後で苦労するエンジニアも、自分がテクノロジー・ウノミーになっていないか自問自答してみると良いかもしれない。
 
 
ソーシャル・ウノミー
 
とにかく純粋なのである。見るもの聞くもののほとんどが、すーと胃袋まで一気に落ちるのである。いわゆる腹落ちが早い。そんな人々がネットやソーシャルメディアに触れるとどうなるか? 真偽取り混ぜての溢れるほどの情報。中には悪意をもって人の心を誘導する情報もあるかもしれない。ウブな彼らはそれらを信じてしまう。そして、ネットやリアルで拡散してしまう。彼らは往々にして”いい人”であることが多く、ウノミーではない人も彼らからの情報は信じてしまうかもしれない。
その他、トレンド・ウノミー、伝言ゲーム・ウノミー、法規制解釈・ウノミー、海外パラダイス・ウノミー、ブラックネタ・ウノミー、アベノミクス・ウノミーなど、いろいろあるが、それらは次回取り上げたい。
 
 
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