コミュニティマネージャーのお仕事~Uber Japan 北尾恵子さんに聞く
「コミュニティマネージャー」という職種。日本では、まだまだなじみが薄いですが、特に米国インターネット企業の中では、重要な位置を占めるようになっています。
先日、日本広報学会ソーシャル研究部会で、Uber Japanのコミュニティマネージャーを担当していらっしゃる、北尾恵子さんにお話を聞く機会がありましたので、一部ご紹介します。
まずUber Japanとは?
ハイヤーと乗客をマッチングするサービス。スマホアプリから利用が可能で、日本では、2014年3月3日に正式スタートし、東京23区内のみで運行しています。現在は、45か国 207都市で展開。日本では、8月5日より、タクシーとのマッチングサービスも導入されました。
コミュニティマネージャーとしての仕事
- Uberを使う全ての方々をターゲットに、東京というコミュニティーを盛り上げるために必要なことを行い、ファンを作ることをゴールとするお仕事。その職務内容は幅広く、カスタマーサポート、ソーシャルメディア対応、PR、マーケティング、Biz Dev(パートナーシップ)の役割を担っているとのことで、大変お忙しそうですがやりがいのありそうな内容です。中でも、カスタマーサポートに関しては、一日の2~3割をこちらの時間に充てているそうです。
- コミュニティーマネージャーに求められる職務は、企業によって様々。このため、Uber Japanの場合は、上記のような5つの内容が含まれているが、「(ユーザーと)どんな関係をのぞむか、どこがゴールなのか」によって、その内容は変わってくるのではないかというのが北尾さんの見方。私も、実際に他企業のコミュニティマネージャーさんとお仕事をすることがありますが、同意見です。
- Uberのニューヨーク支社では、既に十数人のコミュニティーマネージャーが在籍しているとのこと。役割分担としては、セレブ担当者、バーなどの飲み屋とコミュニケーションする担当者など分かれているとのことでした。
Uber Japanのコミュニティーマネージャーとして大切にしていること
北尾さんが大切にしているのは、4つのキーワード。これが、①Experience(Uberを体験してもらうこと)、②Social/PR、③コラボ(他企業とのコラボレーション)、④FUN!の4つとなります。コミュニティーマネージャーとして、何かにつけてこの4つのキーワードを思い起こし、活動を見直すとおっしゃっていました。
4つのキーワードを説明する北尾さん
特に、外資企業として日本に進出してきたばかりで、小規模なチームで動いている場合、こういった「指標になる言葉」というのは、本当に大切だと思います。もちろん外資でなくても、小さなチームのなかで、その役職が一人しかいない場合もあてはまるでしょう。「この活動で果たして良いのだろうか?」と自問自答した時に、この「キーワードを持つ」ということが効いてくるのではないかと思いました。
これらのキーワードを体現したキャンペーンとして、「UBER アイスクリームオンデマンド」や、「UBER ALSアイス・バケツ・チャレンジ オンデマンド」なども記憶に新しいです。
コミュニティーマネージャーになりたい!という方に
Uber Japanでは、北尾さんと一緒に、コミュニティーマネージャーの職を担当する方を募集しているそうです。まだまだ日本では新しい職種ですので、「コミュニティーマネージャーとして是非キャリアを積んでみたい!」という方には、うってつけなのではないでしょうか?詳しくはこちら(英文)。
おまけ
日本だけでなく、やはり台湾の状況も気になりましたので、チェック。台北でもUberのサービスがスタートしている模様。サイトには、桃園国際空港から台北市内まで、1,000台湾ドルとありました。台北ナビのデータによると、「市内からだと料金はだいたい1200元ですが、交渉次第では900~1000元になる個人タクシーもある」となっていたので、料金的にもお得なのではないでしょうか。
関連情報
ITpro (2014年9月15日)
[THE BIG PARADE]ネットサービスで急浮上する「コミュニティマネージャー」の重要性