無法地帯の政治
もはや、何を言っても無駄という感じがするのが、政治の世界だ。与党も野党も、ただただ自分の主張を押し通すために多数を確保する戦術と、それぞれの議席に付随する「偉くなったような」地位と、2千万の歳費他の収入の確保を目指して、奔走するだけ。
国民の生活を本気で考えた政策は、ほとんど聞こえてこなくて、要は選挙受けするためだけに、その時々の時事的な課題に、バランス、整合性や予算などを考えずに、対応した政策を出すだけ。見るに堪えないとはこのことだ。
消費税が、生活に直結していることは事実だが、そもそも国家財政が危機的な状況がこれだけ続いているのに、ただ身勝手に自分に対する政策措置の存続・充実を求める国民も国民だし、そのような及び腰の政策しか出せない政党・政治家もとても「国士」とは言えない。
憲法改正は、確かに必要だとは思うが、そもそももっと慎重かつきちんとした議論を行うべきこの課題について、選挙の争点にすること自体おかしいと感じる。
原発について、2030年とかいうのは、ある意味で中途半端で不適切だと思うが、一方で電力がないと生きていけない、産業が疲弊する、という発想自体を改めるべき時に来ているとすれば、原発は争点にはなりうると思うが、これとて今ある生活やインフラが当たり前という発想から脱皮しないといけないはずで、そのような議論をきちんとできる政党も政治家もいない。
ICANがノーベル平和賞を受賞したことについて、我が国政府はコメントも出さないし、アプローチが異なると、言い訳じみた発言しか出来ないようだ。仮に、安保条約をベースとして核の傘が我が国の安全保障上不可欠で、そのための配慮も必要だとしても、だからと言ってICANの理念には賛同するとすれば、正々堂々と評価していると言えばよいではないか?
結局何も自らも手では変えることが出来ない我が国の将来は、本当に先行きがないものに見えてきた。