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 セールスジャパンの経営を始め、様々な事業活動に携わるマイク丹治が、日々仕事を通じて感じていることをつづります。国際舞台での活動も多いので、日本の政治・社会・産業の課題などについて、グローバルな視点から、コメントしていきたいと考えています。

もう少し海外に目を向けませんか?

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今週は、ちょっと気が早いですが明日、明後日が忙しいので、取り急ぎ。

今、とあるNPOのお手伝いで、この5月に行われるPALM6(島サミット)に付随したプログラムの推進を行っています。要は、島嶼国と日本の産業の出会いをということなのですが、島嶼国側も、日本の企業側もそれなりに前向きに取り組んでいただいていて、当局や関係者も一生懸命動いてくれているのですが、どうも盛り上がらない。

つまりマスコミと話しても、大国相手なら喜んで取材するが、島嶼国となるとあまり記事にならないという感じなのです。もちろんそれぞれの国は規模も小さいので、影響度が限られていると感じられるのは理解できるのですが、でもそれぞれ小国と言えど一つの国、それが14カ国も集まるのですから、経済という日本の強みをもって、友好関係を深められれば、わが国の国際社会における立場にも良い影響を与えるはずです。

現実に、中国やロシアなどが、既に積極的にこれらの国に港湾設備などの経済協力を始めており、太平洋地域におけるわが国の、更には世界の安全保障という側面から見ても、その中に身を置く一国家として、もっと積極的に関わっていくべきです

ちょうど産経新聞の将口さんという方が書いた「冒険ダン吉になった男 森小弁」という書籍を読みました。まだ、第二次大戦に至る前の時期に、自らトラック諸島(今のミクロネシア)に渡り、大酋長になった土佐の男の話ですが、今の同国の大統領はこの方の4世で、今でも日系人が3割を占めているそうです。そして多くの日本語が、自国語の一部として使われているそうです。

当時の大東亜共栄圏という思想が正しかったか、或いはその理想とする方向に正しく運営されたかは別にして、これらの諸国を始めとして、日本がその社会発展を支援し、現代の礎を築いた地域もあるはずで、わが国は引き続きそのような努力を続けることで今後世界の諸国から存在を認められるのだろうと考えます。

何も森小弁氏のように、島嶼国に移り住む必要はないかもしれませんし、何も英語や外国語を出来るだけが能じゃないのも事実ですが、島国日本とて世界の一員として生きていく必要があるわけで、しかも以前のように海に囲まれているから没交渉で良いという時代でもなく、もう少し自分たちが置かれた太平洋やアジアという地域に、我々は関心を持つべきだろうと考えます。

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