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3つの最重要企業アプリケーションとクラウドについて

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サンのCTOであるグレッグ・パパドポロス氏のブログ(最近更新が滞ってますが)に、"The Three Most Important Aplications"というエントリー が載っています。グレッグ氏が考える3つの最重要(企業IT)アプリケーションとは以下の通りです。

1.データベース・アプリケーション
2.大規模データベース・アプリケーション
3.超大規模データベース・アプリケーション

要は企業コンピューティングってほとんどデータベース・アプリケーションだよねというオチです。もちろん、重要なナンバークランチング(計算集中型)のアプリケーションもあるでしょうが、ウエイトから言えばデータベースにはかないません。

これを考えると、クラウドが企業ITの世界でも活用されるようになるためには、(特に超大規模の)データベース・アプリケーションをどうクラウド化するかが重要課題となります。

各社のクラウドのデモなどを見てみると並列処理でMapReduce動かしましたみたいなものが多いですが、企業ITという観点から言うと、データベースI/Oが発生しない処理をどれだけ効率的に稼働しようがあまり意味がないとも言えます。

以前のエントリーで、クラウドはスケールアウト中心(多数の小型サーバを活用)というような話を書きましたが、必ずしもそうとは言えない気がしました。大規模データベース・アプリケーションを効率的に稼働しようと思うと、結局、大型サーバが必要になるからです。実際、セールスフォースドットコムもサンの大きめのサーバを使って巨大なデータベースインスタンスを稼働しているようです。

これは、結構重要なポイントだと思いますので、詳しくはまた後ほど書くことにします。

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