負のネットワーク効果について
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以前、「ミクシィとYouTubeと「ゴリラ・ゲーム」について」なんてエントリーを書きました。ネット企業として長期的に成功するためには、ジェフリー・ムーアのモデルで言う「ゴリラ」(顧客のスイッチング・コストが高い市場リーダー)になることが大事みたいな話を書きました。そして、mixi(当時、IPO直後)はゴリラ候補だなんてことを書きました。
クリティカル・マスの人が集まったコミュニティ・サイトがゴリラになり得るのは当然です。人が集まる→おもしろいコミュニケーションができる→また人が集まるという好循環、いわゆる、ネットワーク効果が働くからです。
しかし、昨今のmixi騒ぎを契機に「mixiを退会して別のSNSサービス(あるいは自前のブログ)に移ろう」という話がmixi本体やブログで行われており、これを見た人が自分も退会を検討するといった状況を見ていると、「負のネットワーク効果」が働く可能性も高いのではと思えてきました。
コミュニティ・サイトは正のネットワーク効果が働けば急成長できますが、いったんユーザーに反感を持たれて負のネットワーク効果が働くとあっという間にユーザー離れが起きるというように、どっちに転んでもものすごいスピードで変化が起きるということです。昨年米国のSNS市場で起きたFacebookの急成長とMyspace離れも同じような構造という気もします。結果的ににはそれほどでもなかったですが、初音ミクJASRAC登録騒ぎでニコ動からZoomeへのユーザー移動などの動きもありましたね。ということで、コミュニティ・ビジネスに関する私のモデルもちょっと修正をしなければいけないような気がしてきました。
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