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プログラミングでメシが食えるか!?

ProDHCP対ISC-DHCP性能比較!

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当社オリジナルのDHCPサーバ「ProDHCP」と、世界標準のDHCPサーバ「ISC DHCP」の比較をしてみました!

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詳しくはPDFファイルをどうぞ。
dhcp-cmp.pdfをダウンロード

もちろん、両者には、機能の差もありますし、細かい条件を揃えて行ったわけでもないので、デフォルト値の違いなどもあるとおもいますが、少なくともProDHCPの特徴である、設定反映時間の速さは証明できていますし、トランザクション成功率の高さも良い感じです。ProDHCPはISCのDHCPを改良したのではなく、フルスクラッチで開発したものです。従って、良い点も悪い点もはっきりと違いが出ます。

設定反映時間の速さは、ProDHCPがバイナリデータでリース情報を管理しているのに対し、ISCのDHCPはテキストデータというところが大きな差になっているはずです。

トランザクション成功率では、ProDHCPはパケットの送受信を直接ネットワークインターフェースに対して行っています(リンクレイヤー)。ISCのDHCPはLPF(Linux Packet Filter)を使っています。リンクレイヤーで処理する方がバッファに貯まることなく、取れるか破棄されるかがすっきりしているところがポイントかも知れません(LPFは自分で使ったことがないので怪しいですが)。

ISCのDHCPはオープンソースで、無償で利用できます。ProDHCPは当社の製品ですので、有償です。性能や信頼性、サポートなどが気にならない用途であれば間違いなくISCのDHCPを採用するでしょうし、そうでなければProDHCPも検討いただけるという感じです。サポートに関しては、ProDHCPはほぼ中心部分は私自身が全て作ってきましたので、お問い合わせをいただいて、日を跨ぐことなく対応できる場合がほとんどですし、私のソースは当社のメンバーもちょっと見ればすぐにわかる状態ですので、断然スピーディーです。

ISCのDHCPはどんどん機能拡張されていて、ProDHCPも必要に応じて同等の拡張をしてきていますが、全てに対応しているわけではありません。逆にProDHCPの方が独自拡張している部分もあります。まあ、選択肢があることは良いことだということで。。本当はDHCPのように誰もが使うものは、オープンソースにしたいところなのですが、当社も決してお金に余裕があるわけではないもので・・・。

本来、ソフトウェアにはそれぞれ特徴があり、あまり性能比較は好きでないのですが、比較結果を見たいという要求はかなり多く、久しぶりに測定してみたという感じです。ProDHCPもかなり性能拡張してきているので、速度が落ちていたらどうしようかと心配もあったのですが、とりあえず大丈夫そうでホッとしました。

まもなくProDHCPのIPv6版も登場する予定です。プロトタイプ的なものが完成するところです。IPv6版は私ではなく、メンバーたちがこだわって作っています。IPv6はアドレス空間も広く、ますます性能要求が厳しいものになるため、メンバーたちも相当気合いを入れて開発してます。ご期待ください!

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