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「学校裏サイトの探し方」と「子供が相談しやすい場の作り方」

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 「学校裏サイトで娘が実名で攻撃され、父としてメールを送ってみた。」からの3回に分けて裏サイト対策の例を公開したが、予想を遥かに越える反響で驚いている。 

 はてなブックマークなどで様々なコメントがつき、他のブログでも関連記事を書いていただいた。また、新聞社からの取材依頼や実際に子供を持つ方からの問い合わせも来た。

<はてなブックマークとコメント、関連ブログ一覧>

 以下クリックするとブックマーク&コメント一覧&関連ブログが見られる。

・学校裏サイトで娘が実名で攻撃され、父としてメールを送ってみた。 :  419 users

娘を攻撃する学校裏サイトに親としてメッセージを書いた結末 : 294 users

・ 娘を攻撃した学校裏サイトでの「いじめ」が解決した〜子供のネット規制は禁酒法時代の二の舞か? : 307 users

 さて、これらのコメントやブログは、ある程度ITに詳しい方が多いのだが、それ以外の方からいただいた問い合わせで最も多かったのが、「学校裏サイトの探し方」であった。

 学校裏サイトというのは裏にあるわけではなく、多くの場合、表にあり、探そうと思えば見つけられる。 「裏サイト」と呼ぶことで、自分たちの見えない(関係の無い)ところに存在していると自分に言い訳しているだけなのだ。

<学校裏サイトの探し方>

 学校裏サイトを探す方法を書いていたら、5月29日に思わぬサイトが登場した。

学校裏サイトチェッカーhttp://schecker.jp/

 現在 約220校(6月2日時点)の小中学校、高校が登録されており、携帯対応の可否なども確認できる。  このサイトでは、裏サイトを見つけた人が登録する形になっており、年内には数万サイトが登録される予定だということだ。

 裏サイトは、検索で学校名を入れるか、メニューやタブで「分類(小、中、高校)」を選んで、「都道府県」を選択して、「市」を選ぶと学校名が出てくるようになっているが、アクセス数が多いためか、非常にレスポンスが悪い。 学校名で検索してしまうほうが賢明だろう。まだ、ここに登録されていない場合は、個別に探すしかない。

 個別に探す場合にまず試してほしいのが、

裏2ちゃんねる」http://bbs.2ch2.net/fusianasan/

での検索だ。ここが問題という意味ではないが、例として見てほしい。

 右上にある検索画面から、探したい学校名の1文字、もしくは2文字を入れて検索してみよう。 いくつか似た名前の学校が一覧されるので、探している学校名を選べば、コメントが表示できるはずだ。

 裏2ちゃんねるの学校サイト(実際には学校別トピックスのようだが)は、最近、急速に書き込み内容が浄化されている。 実名での攻撃や誹謗中傷などがあると、その記事だけでなく、学校のトピックス全体が削除されるのだ。

 これを逆に利用して、本当に健全な交流を求めているトピックスを削除させる「荒らし」が頻発している。 まったく関係ない他人が、わざと汚い言葉を書いて、健全な学校の書込み全体が削除させられるように陥れる行為だ。 「閉鎖させられてしまうから、誹謗中傷や実名での攻撃は書かないで!お願い!」と議長が呼びかけるが、「荒らし」たちは、利用規約に違反するような書込みを面白半分に書き込んで、削除されるように仕向けるのである。

 もう一つは、

「Google検索」

などでの検索だ。 少々時間がかかるが、学校名、学校名の略称、学校名の一部で検索したり、”裏サイト”などのキーワードを組み合わせて検索してみよう。

 これらによって確実に学校裏サイトがどんなものなのかを、「感じる」ことが出来るはずだ。

<学校裏サイト探しの意味>

 なぜ、「感じる」なのかというと、具体的に子供から相談を受けるまでは、学校裏サイト探しに大きな意味がないからだ。

 本当に必要なのは、問題があるときの問題解決のための一つの手段として学校サイトを探すことだ。

 学校裏サイトを興味本位で見たり、自分に対して何の害もない「学校裏サイト」という言葉のイメージと「子供達の居酒屋ばなし」を見て、部外者である私たちが何らかの書込みをしても、何も解決しない。

 本当に問題が起きたときに、子供の問題解決を助けるために「学校裏サイト」を探すのだ。だから、もっとも効果的な裏サイト探しの方法は、

「子供に聞く」

ことだろう。

 そもそも、子供に聞けるぐらいのコミュニケーションが取れていなければ、問題の解決や予防は出来ない。 子供とのコミュニケーションが取れていないのなら、親は出てはいけない。親の出番はないのである。 

 しかし、毎日、毎日「いじめられてない?」「裏サイトに変なこと書かれてない?」と聞くわけにはいかない。 それこそ「うざい」となってしまうし、子供を信用していないように感じられてしまう。

 自分が物心ついたときの事を思い出してみるといいだろう。

 子供の視点から見れば、子供が本当に親を必要にしたとき”だけ”助けて欲しいのである。 子供が自分で解決できるか、本当に「いじめ」というレベルの状況なのかを親の基準では判断できない。

<子供が相談しやすい環境とは>

 したがって、さらに効果的で意味があるのは、

「子供が相談しやすい場を定期的に作る」

ことだ。 子供は親に対して、いじめられている事実を言いたくはない。 だから、子供が相談しやすいタイミングを定期的に提供することが必要となるのだ。

 今回の私の娘の件では、「悪口を言っているという嘘」の噂を流された続けたことがショックだったわけだが、すぐには相談に来ていない。

 家族団らんの時間や、家族みんながテレビを見ているところで、いきなり「学校裏サイトでいじめられているんだけど、助けてくれませんか」と言う子供はまずいないだろう。 おそらく痴漢に合った場合でも同じだろう。

 私の場合は、娘が受験勉強に入った頃だったので、週末ごとに娘と二人で何時間もスタバで勉強していたことと、娘たち(妻も)それぞれが服を買いに行くときに、アッシーくんと大蔵省とコーディネーターを兼ねて連れまわされていたのが幸いした。

 はじめて、裏サイトに実名の書込みがあったのを聞いたのは、スタバで一息ついて

「今日は何時までやる?」「とこで、学校のみんなは、予備校いっているの?」などと話をしている何気ない会話の中だった。

 また、実際にいじめで悩んで、

「どうしたらいいんだろう」

と言ってきたのは、実名の書込みがあったことを聴いた2、3週間後で、娘の服を買いにいった帰りの車の中だった。

・One on One(1対1)の環境

・何気ない日々の会話の中で自然に学校の話題触れる

ことが必要なのだ。

「学校の探し方」の最善な方法は、

その必要性が出てきたときに子供が自分で言ってくることを待つこと

ではないだろうか。

「言いやすい関係」を維持し、単に待つだけではなく定期的に「言える場、言いたくなる場」を作ること

が大切なのではないかと考えている。

 それなくして、興味本位に「学校裏サイト」を見ることに価値は無い。 イライラがつのるばかりで、何も解決しないだろう。

 裏サイトを探すことが目的ではなく、「いじめ」で親の協力が必要なるタイミングを知ることが目的なのだから。

続き → 私の学校裏サイト記事を茶化した「はてなブロガー有村さん」の記事にコメントしてみた

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