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UQ WiMAXの地下鉄・都営三田線大手町駅でのサービス開始を見学してきました!トンネル内での利用も可能になるのはありがたい。

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本日(2011年12月26日)より、UQコミュニケーションズは、地下鉄都営三田線の大手町駅でのUQ WiMAXのサービスを開始した。 同社として、初の地下鉄内でのWiMAX基地局設置およびサービス開始です。 既に、JRの東北エリアで、一部のトンネル区間でのサービス実績もありますが、地下鉄内のトンネルでのサービスは、これが初となります。


大手町駅の改札階とホームのアンテナ配置図
改札階はアンテナ、ホーム階はアンテナ、黄緑色の矢印はのアンテナの向き

改札から5mほど離れた太い円柱状の柱に、『当駅でWiMAX使えます!』のシールが貼られており、いよいよサービス開始されたのだと実感する一方で、シールを貼る場所にも限りがあり、行幸通り方面改札付近には1つだけしか貼られていないため、気付かずに素通りする人も多そうです。

改札3箇所(大手町方面、丸の内方面、行幸通り方面)の改札口付近の天井に、直径115mmほどの小さな円筒が取り付けられました。

無指向性のアンテナなので、周囲全体に電波が届きますが、障害物の無い直線の場合で200mほどの距離まで届きます。(実際は、反射状況などにより異なります。)

パッと見では、監視カメラや火災探知機のカバーのようにも見えます。(近くに「UQコミュニケーションズ」と書かれたラベルが貼ってありますが、天井の小さな文字なので裸眼では読めないかもしれません。)

最近、徐々に地下街でのUQ WiMAXサービスが拡大しているので、その延長で、駅改札付近だけではなく、もう少し広域に地下の基地局が増加すると、快適なWiMAXライフが可能になりそうです。

続いてホームに設置されたアンテナを確認しました。ホームの両端にアンテナを2つずつ設置しており、大手町駅ホーム神保町方面の最前部(1号車よりも隣駅寄り)の天井と、日比谷方面最前部(6号車3番ドア付近)の天井から2本のパイプが伸び、そこにアンテナをそれぞれ固定し、パイプからのケーブル2本ずつがアンテナに装着されています。

写真は、側面から見たアンテナと、下から見たアンテナですが何れも指向性アンテナで障害物のない直線で500mほど到達します。

1つは、トンネル・隣の駅に向けており、隣の駅までは届かないトンネル内のゾーンは、隣の駅からの電波でカバーする前提。 もう1つは、対角線上にあるホームの反対側のアンテナ方向に向けています。

気になるスピードに関しては、改札の真下付近では下り15Mbps程度のハイスピードとのことでしたが、10mほど離れが柱の影からチェックしたところ、下り9.72Mbps・上り9.03Mbpsという実測値。(Tokyoサーバの繋がりが悪くIizukaサーバでチェックしてこのスピードは十分な値です。)

続いてホームでは、日比谷駅寄りのアンテナ付近にて、Tokyoサーバに変更して、下り7.56Mbps・上り4.49Mbpsと良好です。

その後、もしやと思い、駅間が近い日比谷駅に移動して、ホームの4号車近辺で計測したところ、反射によるものと思われますが、到達しています。 下り3.5Mbps・上り1.24Mbpsということで、満足できる数値です。

但し、車輌が停止している時の電波状況は良くなかったので、安定的な通信は、各駅の基地局設備の敷設を待つことになりそうです。
特に、隣の駅から離れていたり、トンネルが曲っている場合には、隣駅からの電波は到達しないことが想定されます。 駅間においても、通信できない場所が出てくる可能性はありますが、通信できないエリアは、ごく短い距離・時間ということで、両駅の基地局間をハンドオーバーでうまく制御される事が期待されます。(ハンドオーバーの改善も、来年6月末までの予定です。)

露出しているアンテナの裏には、小型基地局が天井裏に設置されており、11月の事業説明会の際に撮影した、日立製作所製のタイプになります。

僅か6kgほどの軽量な基地局により、このような屋内・地下施設のネットワーク強化を進めやすい状況、auからリリースされている+WiMAX対応Androidスマートフォンやモバイルルータの販売も好調に推移しており、従来のWiMAX Wi-Fiモバイルルータ製品での堅調な利用者増加と併せて、モバイルブロードバンドの先駆者であるUQ WiMAXの更なる地下鉄駅・トンネル内でのデータ通信エリア拡大が期待されます。

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